2015年7月30日木曜日

パイレーツ・オブ・カリビアン「生命の泉」
スペクタクル映画のジャンルに入れるべき大作だが
私はジョニー・デップの臭い演技が好きでないので
此のシリーズは敬遠していた。
TVの連続オンエアに録画して初めて観た。
シリーズの順序通りでは無かったが
まず4作目の「生命の泉」
永遠の生命をもたらすと言う泉を目指して
スペイン海軍、英国海軍そして魔力が使える黒ひげが
入り乱れての大活劇。
主人公ジャック・スパロウの宿敵
ヘクター・バルボッサ役をオーストラリアの
名優ジェフリー・ラッシュが演じ
老獪な演技を見せている。
黒ひげを演じた役者は英国のイアン・マックシェーン
彼はなんと”エマニエル夫人”シルビア・クリステルの旦那
流石の眼力、此れにシルビアがやられたと思える
・・・というのは放っておいて
此の作品の魅力は後半から登場する人魚たちだ。
此れまで映画に登場した人魚は
”鯉のぼり”を履いた様なチャチなものが多かったが
此れではC.G.で見事に下半身は魚!
それも皆、処女っぽい(なんじゃそれ?)
可愛い顔をしていて
それが鮫の様な歯を剝いて襲って来るのだ。
此んなエロくて、スリリングな設定を考えた
監督ロブ・マーシャルが素晴らしい。
人魚達の色気と怖さには
スペインの名花ペネロペ・クルスも霞んでしまった。
さて続けて観たのが
パイレーツ・オブ・カリビアン「デッドマンズ・チェスト」
そんなワケで此れは2作目らしいので
前作との関わりの部分が解らなかったが
2枚目のオーランド・ブルームが
主役のジョニー・デップより出番が
多いんでないかいと思う位、大活躍。
ヒロインのキーラ・ナイトレイといちゃついている。
そして、そのキーラも美しいだけでなく
やたら劍を振り回しアクションが出来るのが偉い。
此の作品の目玉と云うか悪人が
ご覧の様に主役のジョニー・デップも驚く
”蛸人間”ことデイビイ・ジョーンズ。
こいつが、凄いのなんのって
髭の代わりが蛸の足!
それがギリシャ神話の”メドゥーサ”の蛇の髪みたいに勝手に動く。
此れには流石の私も参ったねえ。
蛸人間は”フライング・ダッチマン”という幽霊船の船長
それに船員は皆彼が呪いをかけて
此の様な怪物にしてしまったものばかり。
そのキャラはイタリアの幻想画家アンチンボルドの作品の様
日本の”仮面ライダー”に出て来る、ぬいぐるみ悪役とは
完成度が違うゴシック系の造形美(気持ち悪いが)
C.G.で出来ているから顔半分無かったりするのだ。
此れらを観れただけでも生きていて良かった!
・・・とは私も大げさな(笑)
それだけではなく超巨大蛸が8本足で海賊船を掴んで
真っ二つに折って沈めるという荒技まで見せてくれる。
もう此処ではジョニー・デップもサーカスのピエロ宜しく
ヘラヘラ笑って見守るしか無い。
ジョニー・デップはティム・バートン監督の作品での
アニメの様な癖のある演技が特徴だが
全編C.G.アニメ映画の様な此んな作品では
カリカチュアした彼の芝居も、ごく自然に見える。
此の作品、敵味方入り乱れての剣戟シーンが在るのだが
南の島に何故か大きな水車が在り、それに乗った主人公達は
山頂から海岸までクルクル転がり回りながら戦うという大仕掛け。
此れは無声映画のキートン等のスラプスティック喜劇
それも大仕掛けなスペクタクル。
此れを興奮せず観られる人は、まず居ないだろう。
此の映画、ディズニー・ランドのアトラクションの
乗り物から生まれたと言う企画、それを膨らまして
物語にしてしまった訳なのだが
今や世界中の映画館の観客動員で
本家の遊園地の稼ぎを遥かに上回るだろう。

さて物語は、その”蛸人間”の命を奪えるという
小箱に入った心臓なのだが
残念な事に、それは次回3作目の
「ワールド・エンズ」に続くと予告編。
確か近日中のオンエア、何が何でも見逃して成るまい!

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