マーリー 世界一おバカな犬がおしえてくれたこと
昨夜オンエアしていた此れは
所謂、動物もの映画というより家族の愛を描いた作品である。
新婚夫婦が子育ての練習に子犬を飼う処から始まる。
犬の名が”マーリー”なのは、たまたまカーラジオから
ボブ・マーリーのレゲエが流れていたからだ。
それが良かったのか悪かったのか
此の犬、相当なバカ犬。
犬の仕付け会へ行っても、全く飼い主の云う事を効かず
調教師から他の犬に悪影響を及ぼすと
即刻退会を命じられる始末。
プードル犬を観ると直ぐ、のし掛かってしまう
性癖があるので去勢するが、それも効果無し。
とにかく家の内外と勝手気ままに暴れ回る。
それでも飼い主夫婦は二人とも物書きで
夫は新聞社に務めコラムを担当して
此の犬の失敗談を書いたら俄然コラムは人気が出て
たちまちベストセラー本に。
それを元に此の映画が作られたと言う訳。
まあ、犬のお陰で生活も楽に成ったと云う事だ。
その内、子供が出来、それも1人2人と増え
赤ん坊の子供3人の居る家で駆けずり回るバカ犬に
観ている方は危なくないかとハラハラさせられる。
映画のテンポが巧い編集で
家族の成長が面白楽しく描かれ、それに反比例する
犬の寿命、マーリーにも老いが訪れ
子供達と静かに見取るマーリーの最期が哀しい。
命には必ず限りあるとは云え、別れはいつも辛い。
よくバカ子ほど親は可愛いと言うが
並外れてバカな此の犬に注ぐ愛情が
飼う人間(夫婦や子供)の心を育てていた様に思える。
映画は公開時トム・クルーズの「ワルキューレ」や
ブラッド・ピットの「ベンジャミン・バトン」を抑え
興行収入1位と成り、直ぐ続編も作られたと言う。
夫婦を演じたオーエン・ウイルソンに
ジェニファー・アニストンのコンビも微笑ましく
脇役も贅沢に務めた新聞社の上司にアラン・アーキンが
アカデミー賞俳優らしく、流石に巧いし
犬の調教師にキャサリン・ターナーが渋い演技で笑わせる。
物語の舞台がミシガン、フロリダそしてフィラデルフィアと
主人公の仕事先で移り、それ等の風景も
美しい映像に捉えられ楽しませるが
それ以上の美しいものが此の映画には有る。
それ以上の美しいものが此の映画には有る。
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