2015年3月2日月曜日

第2次スペクタクル映画
アバター(2009)
映画「タイタニック」が東西冷戦後、米軍が放出した海軍の
海上シュミレーション・ソフトに、いち早く目を付けた
監督ジェームス・キャメロンの勝利だとすれば
此の「アバター」は、彼が「ロード・オブ・ザ・リング」の
新しいC.G.のキャラクターを造る事で成功したと言えるだろう。
人間のサイズより少し大きいナヴィという先住民族を登場させる。
彼等は地球とは別の惑星パンドラに住み
そこは緑り豊かな惑星だったが
地球人が、その地の地の鉱物に目を付け、採取すべく
人間とナヴィの神経をリンクする”アバター”を開発
その地を奪おうと兵士を惑星に送り込む。
しかし兵士はナヴィの女性に恋をし(正に「ナヴィの恋」だね)
・・・と言うのが大筋。
高度な破壊兵器に対抗してナヴィ達は
それらに乗って森を駆け巡り、空を舞い戦う。
此のアクション&ファンタジーは「ロード・・・」とは
また別のスペクタクル感が有るのは、此の作品の為に
キャメロンが開発したという3Dカメラに拠る立体感
あたかも、その場に居るかの様なスピード感に浮遊感
そしてSF映画らしく未来の視覚効果を生み出したのだ。
「ロード・・・」が中世風のファンタジーとすれば
此れは近未来のファンタジー・ドラマ。
宮崎駿のアニメの影響も多々感じられるが
決して明るい未来ではなく、そこには原住民を虐殺した
過去の文明の歴史や、地球の未来・自然保護のテーマを
しっかりと訴えるキャメロンの思想が見える。
元妻の監督キャスリン・ビクローの「ハート・ロッカー」に
アカデミー賞は総てさらわれたが
此の映画、自らの「タイタニック」の記録を抜いて
全世界歴代映画興行収入1位という栄誉に輝いている。

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