番外・第2次スペクタクル映画
パヒューム・ある人殺しの物語(2006)
話題作・映画「カリギュラ」が作られてから26年後
此れはハード・コア・ポルノでは無いが
迫力は「カリギュラ」以上、膨大な人数の裸の男女が
なんと真っ昼間、中世の街中の広場で乱交を繰り広げるという
エロティカルなスペクタクル映画が誕生した。
原作はドイツの作家パトリック・ジュースキントのベストセラー
それを映画化したのは映画「ラン・ローラ・ラン」で
世界的に注目された同じくドイツの新鋭監督トム・ティクヴァ。
捨て子ながら、生まれつき優れた嗅覚を持つ青年が
美しい体臭を放つ娘に出会うが、誤ってを殺してしまい
しかし、その娘の香りが忘れられず
調香師に弟子入りし、その香りを求め制作に励むが
なかなか香水は作れず、若い娘を次々に殺して
そのエキスを取出す事を始める。
しかし、それは露見し捕らえられ、断頭台に引き出される。
大勢の人々が見守る中、彼が完成した香水を
ハンカチに垂らし、広場の人々の頭上に撒くと・・・。
まったくの変質者いや犯罪者の話だが、それを演じる
新人俳優ベン・ウィンショーの屈折した演技に魅力があり
観るものは、映画「コレクター」のテレン・スタンプと同じ様に
犯人側に感情移入してしまう処が此の映画のミソだ。
だからエンディングの寓話にカタルシスを感じてしまう。
それにしても、そのラブいやモブ・シーンの凄さは
圧巻としか云い様が無い。
同時に5200人のエキストラが用意され
乱交シーンには750人のダンス劇団員が
衣装脱ぎ、組んず解れつの官能的な俯瞰図は
C.G.処理され、更にスケール感を増し広場を埋め尽くす。
西洋の宗教絵画に描かれた”楽園”のイメージか
果たして”地獄”か?キリスト教徒でない
我々日本人にも充分ショッキングな映像となった。
番外ながら、入れずばなるまい。
0 件のコメント:
コメントを投稿