2014年8月28日木曜日

内田朝雄(1920〜1996)
先日キネマ通りの「木枯し紋次郎」で紹介した彼は
ヤクザ映画ファンなら良く観ていた悪役だ。
そのタヌキ面(づら)から狡賢い親分が多かったが
実は関西では劇団を主宰する程の実力派。
上京しても劇団・欅に入り活躍した。
しかし東映ヤクザ映画には無くては成らない悪役で
健さんや鶴田浩二を騙した挙げ句、殺され
実録路線「仁義なき戦い」シリーズでは
金子信雄と共に”大久保憲一”という親分を
レギュラーで演じていた。
時代劇・現代劇ともに脇役としてTVに映画と引っぱりだこで
山本薩夫や山田洋次の名作に存在感を示していた。

遠藤太津朗(1928〜2012)
彼は内田朝雄と役が被っていた悪役だが
彼の方は大川橋蔵のTV「銭形平次」”三輪の万七”役を
していたのでコミカル、どちらかと云えば
先に出した上田吉二郎に近い。
それでも徹底した役作りはヤクザ映画のみならず
関西出身の俳優らしく商人(あきんど)物の現代劇に
「座頭市」「眠狂四郎」の時代劇と
TVを含めると数えきれない程の出演をこなし
日本映画の名作にも「三代目襲名」「県警対組織暴力」と
れっきとした足跡を残している。

此の2人が居なく成ってから
ドラマに厚みが無くなった様な気がして成らない。

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