2014年6月26日木曜日

ウォルフガング・ペーターゼン作品集
此の舌を噛みそうな名前を知ったのは映画「U-ボート」だ。
1981年、封切りで観て2時間15分の大作と気付かず
面白くて映画館が出られなくなって
打ち合わせの時間に遅刻したのを記憶している。
そして、その後ドイツのミュンヘンの撮影所を見学した時
映画で使ったU-ボートの本物が在ったので
潜水艦の中に入って、とても興奮した。
世界中で大ヒットした此の映画で、彼はハリウッドに招かれ
そのままアメリカの監督と成った。
続く「第五惑星」は少し変わったSFで雌雄同体の宇宙人が
子供を産み、そのまま子連れ狼に様に惑星を彷徨う話であった。
SF映画として高い評価を得たものの、観客動員はまま成らなかった。
彼が復活したのはクリント・イーストウッド主演の
「シークレット・サービス」
既に監督業に手を出していたイーストウッドを
ドイツ人監督とは思えぬ語学力で演出した。
続く「アウトブレイク」「エアフォース・ワン」では
複雑な構造のアメリカ社会をアメリカ人以上に理解して
サスペンスを盛り上げ。
「U-ボート」以来得意なSFXやC.Gを使いこなしての
スペクタクル歴史劇「トロイ」に、パニックものの
「パーフェクト・ストーム」「ポセイドン」とプロデューサーに
必ず客が呼べる監督,予算をかけても元が取れる監督として
超大作を次々と任されて居るのである。

あの”世界のクロサワ”でさえハリウッドでは
「暴走機関車」はシナリオの段階で頓挫
「トラ・トラ・トラ」では途中で監督を降ろされた。
それ位、外国人監督には敷居の高い映画の都ハリウッド。
そこで成功した者は、それほど多くは無い。
此のウォルフガング・ペーターゼン以外には
イタリア人フランコ・ゼフィレッリ
ポーランド人のロマン・ポランスキー
フランス人のリュック・ベッソン
スウェーデン出身ラッセ・ハルストレム
香港出身ジョン・ウーに、台湾出身アン・リー等
彼らに共通するのは監督としての優れた才能以外に
皆、英語が堪能な事だろう。

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