2014年6月27日金曜日

ヴィック・モロー(1929〜1982)
此の米国の俳優の顔を覚えておいでだろうか?
TV「コンバット」シリーズで鬼軍曹チップ・サンダース役を
演じていた、その人ヴィック・モローだ。
何故か私の記憶に強く残って居るのは
彼が高校の英語教師に良く似ていたからという単純な理由。
その教師は映画好きで”See"の意味が”見る”だけでなく
”知っている”という意味も有るのを
「I See Elizabeth Taylor」を和訳せよ?と生徒に質問
それに、いち早く手を挙げた同級生が
「私はエリザベス洋服店を知っています!」と答え
教室は爆笑の渦と化した。
私の故郷・栃木市は今、映画館は一つも無いが
その頃は洋画専門の映画館が在るくらいの小都市だった。
県立高校で大学受験校として栃木近郊の山村から
電車や自転車で通学している生徒も多かった。
それでテレビが普及して無い時代、アメリカの映画女優を
田舎から来ていた彼は知る由もなかったのである
・・・と、だいぶ横道に逸れたが
話を俳優ヴィック・モローに戻すと
TV「コンバット」シリーズで一躍スターと成った彼だが
そのアクの強い個性的な顔は役柄が限定され
「がんばれベアーズ」の子供に厳しい父親とか
フランスのルネ・クレマンの「危険なめぐり逢い」では
誘拐犯人役とか、悪役しか巡って来なかった。
それでも日本では”コンバット”のTV知名度を買われ
東映が「スター・ウォーズ」に刺激されて製作した
深作欣二のSF「宇宙からのメッセージ」に
メインキャストで使われた。しかし
それ以降も、半魚人の「モンスター・パニック」
「ジョーズ・リターンズ」とB級ホラーが相次ぎ
ようやく、スピルズバーグ製作の「トワイライトゾーン」の
1エピソードに主役で使われ、彼も
起死回生のチャンスと張り切ったが
夜間ロケのヘリコプター事故でプロペラに巻き込まれ
子役のベトナム少年2人と共に非業の死を遂げた。
此の事故責任を監督ジョン・ランデイスも問われ
裁判沙汰になり、その後スランプから立ち直るのに
かなり時間がかかった。

話は再び英語教師に戻るが、彼は登山家でもあり
以前、雪山で遭難し、友人を亡くしていて
彼自身も、その時に心臓を痛めたらしい。
その話を教室で一度だけ辛そうに彼は話した。
私が高校卒業後、間もなく彼が
心臓病で亡くなったと云う噂を聞き
町外れの田んぼの中に在った彼の墓へ
同級生と墓参りに行った。
その英語教師の名前、不遜にも忘れてしまったが
本当に顔が良く似ていたので
ヴィック・モローを見る度、想い出す。

2 件のコメント:

  1. テーマソングの後、コンバーtとタイトルを言いましたね。ずいぶん若くになくなってたんだ。

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  2. 今、初回限定で本屋で
    「コンバット」3本立てDVD
    990円出てます。
    「M・A・S・H」を作る以前
    あの監督ロバート・アルトマンが
    演出したのも有りますよ。

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