BORDER #7「敗北」
木曜日夜9時、西島秀俊の「MOZU」と
勝負する様に同じ時間帯で放映されている
小栗旬の「BORDER」は、どちらも録画して観ているが
私の観る限り、視聴率はともかく
「BORDER」の勝ちの様に思える。
アクションの派手さでは「MOZU」に譲るとしても
人間の描き方が数段「BORDER」の方が巧いからだ。
逢坂剛のベストセラー「MOZU・百舌の叫ぶ夜」を
ブツ切りにしてのシリーズ・ドラマ化は
ブツ切りにしてのシリーズ・ドラマ化は
複雑過ぎて毎回前回までのあらすじを付けても
話が混乱している。
そこへ行くと「BORDER」は毎回完結、見事に
話(脚本)が纏まっている。
小栗旬扮する刑事が、ある事件で頭に被弾してから
死者が見えるようになり、
死者と会話まで出来る能力を身につけるという
死者と会話まで出来る能力を身につけるという
荒唐無稽なシリーズだ。
此の回は、轢き逃げされ殺された大学生の恨みを
晴らす為に奔走するが、轢いた犯人が
現・外務大臣のドラ息子、しかも、その外務大臣は
元警視庁の幹部、息子を庇う為
凄腕のクリーナー=掃除屋を雇う。
此の元公安の掃除屋役を中村達也が演じる。
何より面構えが不気味で怖くキャスティングが巧い。
(敵が怖い程、勝負は面白い!は定説通り)
クリーナーは次々に小栗旬の先手を打ち
証人証拠を消して行く。
証人証拠を消して行く。
小栗も様々な彼の”ブレーン”を使って
そのドラ息子を追いつめるが
此の”ブレーン”達が実にユニークで、やたら面白い。
我々には懐かしいサイモンとガーファンクルの
様な風貌の天才ハッカー2人組。
様な風貌の天才ハッカー2人組。
古田新太の謎の情報屋に、仕掛けをするフリーの助っ人。
それまで、彼等を使い、彼は成功していたのだが
今回は敵のが上手だった。
だからタイトルが「敗北」
だからタイトルが「敗北」
見事に裏をかかれ犯人は海外へ逃亡してしまう。
悔しがる小栗の前に、轢き殺された学生が
再び現れ、それまでの礼を言う。
此のラスト・シーンに私は、いつも泣かされる。
此の世に未練のある者は成仏せず、
霊となり、此の世を彷徨うと云うが
霊となり、此の世を彷徨うと云うが
死者が見える彼には、彼等の哀しみが解るのだ。
演出は「相棒」で腕を上げた監督・橋本一。
彼は泣かせどころの”壷”を心得ていて
演出に無駄が無く、じんわりと静かに
温かい心が伝わって来る。
温かい心が伝わって来る。
小栗旬、只のアイドルと思っていたら中々ヤルではないか?
人気の西島秀俊より、ずっとイイんでないかい。
人気の西島秀俊より、ずっとイイんでないかい。
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