2014年4月14日月曜日

川島雄三の世界
此の監督には「幕末太陽伝」という
日本映画の歴史の中でもトップクラスの傑作が有る。
その生い立ちや経歴は、彼の助監督をしていた
今村昌平・著書「サヨナラだけだ人生だ」そして
彼の脚本に参加していた作家・藤本義一に依る
小説「生きいそぎの記」に描かれているが
何より、彼の映画を1本観たら全作品を観てみたい!と
思わせる面白さだろう。
「貸間あり」「州崎パラダイス」「しとやかな獣」等
当時の社会背景に描かれた人間模様は、喜劇と呼ぶには
重すぎるシリアスさだが、それでも笑ってしまう
彼独自の滑稽な世界だ。
先の今村、藤本などと集めた膨大な資料から
生み出された緻密な脚本と的確なキャスティングに演出は
後の今村昌平作品、藤本義一の小説に受け継がれた。

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