2014年4月25日金曜日

ルネ・クレマン作品集
彼の作品は喜劇、ドキュメンタリー、サスペンスと
ジャンルは変化にとんでいる。
それでいて、それらの何れもが第一級の完成度なのは
「バン・ハー」から「おしゃれ泥棒」まで演出する
米国の名匠ウィリアム・ワイラーに匹敵する。
デビューはジャック・タチが「僕の伯父さん」シリーズを
始めるキッカケとなった「左側に気を付けろ」だが
第二次世界大戦のフランス・レジスタンスの記録映画
「鉄路の戦い」でカンヌ映画祭グランプリを取って以来
「禁じられた遊び」はベネツィア映画祭金獅子賞にアカデミー外国映画賞と
絶えず名作と云われる作品を撮り続け
若手二枚目俳優アラン・ドランを
「生きる歓び」「太陽がいっぱい」「危険がいっぱい」で
大スターに押し上げ
晩年はスリラー作品に、燻し銀の様な名人芸を見せた。
少し先輩だから同時代のトリフォー、ゴダール等の
”ヌーベル・ヴァーグ”という運動には組み込まれないが
彼の作品には、それ以上の新しさを今でも感じる。

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