2013年8月30日金曜日

FIVEワールド・グランプリ2013決勝ラウンド
対 ブラジル戦
真鍋政義は2度目の全日本女子の監督に付いた時
”世界一を知る”というテーマを打ち出した。
その世界一、ロンドン・オリンピック金メダルの
ブラジルが昨日の相手。
前日イタリアをストレートで破って勢いに乗る
全日本は、そのメンバーは変えず
女王ブラジルに挑戦!
しかし結果は逆にストレート負け。
やはりブラジルは圧倒的に強い!
現時点、世界で最も完成されたチームなのだ。
それに対する新・全日本は
木村沙織、江畑幸子、新鍋理沙とオリンピック・メンバーは
居るものの、本当のブラジルを知らない選手が多い若いチーム。
怖いもの知らずで1、2セット思い切りよくサーブにブロックと
先攻し、これはイケるかと期待させたが
やはり圧倒的に強いブラジルにジリジリと追い上げられ
最期の3セットは完敗してしまった。

それでも
「楽しかった!」と遊園地のジェット・コースターから
降りた子供の様に試合後のインタビューに
答えたセッターの宮下遥の成長が目覚ましい。
宮下 遥
自分より遥かに背の高いブラジル選手をブロックで仕留め
的確なコースでサービス・エース2本を決め
更に今大会初めての2アタックをダンク・シュートの様に
決めた時、私は、イッてしまうほど興奮した。
そのアドケナイ顔で、此れだけの度胸
竹下佳江の後釜というより
今、久光製薬の監督・中田久美の再来と感じた。
背の高さは中田より劣るが気の強さは同じ
何より、若いから成長が早く、どんどん進化している。

若いと云えばミドルの大竹里歩。
大竹里歩
Vリーグでこそデンソーで目立たなかったが
バルセロナ・オリンピック代表の父親から
毎回ダメ出しを受けていると云う彼女
父親譲りの感の良さはサラブレットの駿馬の
躍動を見ている様。
彼女はサーブもブロックも良いので
後はクイックの移動攻撃を正確に決められれば
今、休んでいる荒木絵里香と共に
全日本のセンターとして頼りになるだろう。

目立たないが先の木村、新鍋のベテランが
サーブで狙われながらも、セッター宮下がセットし易い様に
丁寧にパスを返しているのが、心温まる。
たとえ、その宮下のトスがブレても
臨機応変にフェイントやコース打ちで返しているのが
彼女達の技と優しさだろう。
先輩に育てられた恩を、後輩達に返す。
これこそ全日本に選ばれ、続けて来た彼女達の役目。
昨日今日で出来たチームでは無いのだ。

「人生負け勝ち」とは前・全日本監督の柳本晶一の言葉だが
今ブラジルに負けて良かったのかも知れない。
次には絶対、勝つ!という目標が出来たのだから
昨日の試合後、彼女達の負けても明るい表情を見ていたら
そんなものが感じられた。

がんばれ!日本女子バレー

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