2013年3月9日土曜日


(日本映画・男優編)
川谷拓三(1941〜1995)
此の人なつこい顔を皆覚えていると思うが
父親はカメラマン、母親も女優という映画関係の血筋である。
しかし、それは戦前の事で満州から引き揚げてからは
映画館雑用係の母の収入で暮らしていたという貧乏育ち。
だから彼は子供の頃からポスター張り等を手伝いながら
俳優に憧れ育った。
そして念願の東映撮影所に入れたものの
大部屋俳優として死体役、斬られ役ばかりで中々売れなかった。
それでも彼の個性は強いものがあったので
東映ヤクザ映画全盛時「仁義なき戦い」シリーズで
その死に方で、頭角を表しポスターに名前が載る様に成った。
私の記憶に残っているのは
深作欽二監督の「県警対組織暴力」で菅原文太の刑事に
取調室でボコボコに、いたぶられるチンピラ役
刑務所に入ると出来ないからと
呼ばれた女房と署内便所で交わるのが可笑しくも哀れだった。
しかし此の演技で京都市民映画祭男優助演賞を皮切りに
次々と作品にも恵まれ
テレビでも「前略おふくろ様」と人気が沸騰。
CMにも「どん兵衛」山城新伍と共に出演
TVドラマにも「黄金の日々」「國語元年」「チョッちゃん」と
押しも押されぬ国民的スターと成った。
いつも純情で全力投球の体当たり演技が愛されていたが
惜しくも肺がんにより54歳で亡くなった。
まさに彼の得意だった鉄砲玉役の様な人生だったと言える。



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