(日本映画・女優編)
新珠 三千代(1930~2001)
最近、美人の大女優というのを見かけなく成った様な気がする。
そこそこの美人は居るが大女優と呼べる人は、なかなか・・・。
(彼女が宝塚のトップ娘役だったことは、だいぶ後で知ったが)
私が最初に彼女を観た映画は日活だ。
川島雄三の「州崎パラダイス赤信号」井上梅次の「死の十字路」
そして東宝へ移ってから成瀬巳喜男の「鰯雲」小津安二郎の「小早川家の秋」
大映では市川崑の「炎上」そして松竹で小林正樹の「人間の条件」と
5社協定をくぐり抜け、東映以外4社で
巨匠と言われた監督達に彼女でなくてはとオファーされた女優だ。
良妻賢母に悪女まで器用に演じられたからではなく
眩しい程、その佇まいが美しかったのだ。
松本清張の映画化「黒い画集・寒流」だったと記憶するが
あの美しい顔で洞窟の中、男の首を切断する場面は
背筋が凍るほど怖かった。
そして小林正樹の「怪談・黒髪」も美女ならでは怖さであった。
そんな彼女もテレビでは
「細うで繁盛記」「平岩弓枝ドラマシリーズ」では
ホームドラマを楽しそうに演じ
日本一和服の似合う女優として茶の間に受け入れられた。
それでも今の女優やタレントとは違い、全く彼女のプライベートの部分は
明かさず、明かされず、生涯独身だった謎は謎のままで亡くなってしまった。
まあ、ファンは大女優との距離を憧れというカタチで
楽しめた時代でもあったと言う事か。


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