この愛のために撃て
ジェラール・ピレスの「TAXI」に始まり
「アーティスト」で米国アカデミー賞を取ったミシェル・アザナヴィシウスに
そして此の映画の監督フレッド・カヴァイエと
今フランス映画界は着実に世代交代が進んでいる様だ。
今フランス映画界は着実に世代交代が進んでいる様だ。
特に、それが顕著なのはアクション映画
- フランス映画伝統の”フィルム・ノワール”の匂いを残し
- ハリウッドのテンポの良い展開を吸収した若い監督たちが
- 此の様な面白い作品を作り始めた。
- ギャラの高そうな大スターこそ使っていないが
- 可成りの予算をつぎ込んで丁寧に撮られた
- 息もつかせぬアクション・シーンは文句無しに楽しめる。
- 主人公は臨月の妻をかかえた平凡な看護助手。
- 此の男が病院で殺し屋から患者を救ったばかりに
- 殺し屋の仲間から妻を誘拐され、患者を病院から連れ出せと脅迫される。
- 日本人なら警察に直ぐ相談して助けを呼ぶ処を
- 個人主義的な国柄のフランス人の主人公は身重の妻を救うべく
- 単身、行動に移る。
- それから先は病院から患者を連れ出し一緒に逃げる、走る。
- そう患者は重要指名手配犯で警察に追われていたのだ。
- 逃げる、走るは先に此のサイトに載せた「アドレナリン」と
- 同じパターン。でもアチラは当人にハンディがあったが
- 此の映画では今にも子供が産まれそうな妻が人質
- というハンディが緊張感を産む。
- それに頼りにしていた警察の女刑事が上司にアッサリと殺され
- アレッどうなってるの?フランス警察は・・・と
- 物語の意外な行方に興味を持たせる。
- そう此の監督フレッド・カヴァイエは優れたシナリオ・ライターでもあり
- デビュー作「すべては愛のために」(2008)は
- すぐさまラッセル・クロウ主演の「3デイズ」としてリメイク
- 私は、そちらの方を先に観て、やはりシナリオの巧い
- ポール・ハギス作品だったので、さすがと感心していたのだ。
- 此の2重も3重ものドンデン返しは
キャスティングの良さも絡んでいて主人公と逃げる指名手配犯役
(ロシュディ・ゼム)の人相の悪さに観客は引っかかってしまうし
警察の上役(ジェラール・ランヴァン)の貫禄ある風貌にも騙される。
しかし何より主人公(ジル・ルルーシュ)の真面目で優しそうな
キャラクターが此の物語を面白くさせている。
キャラクターが此の物語を面白くさせている。
ラストに指名手配犯と警察に乗り込む時
どちらが警官に化けるかと決めるのに
どちらが警官に化けるかと決めるのに
「お前の顔は警察官には見えない」というユーモアに笑えた。
とにかく出て来る良い奴、悪い奴どちらもタフで
撃たれようが殴られようが立ち上がり
懸命に生きようとする処が此の映画の魅力だろう。
特に主人公の妻(エレナ・アナヤ)が
大きな、お腹で走り、戦う姿に感動させられる。
とにかく出て来る良い奴、悪い奴どちらもタフで
撃たれようが殴られようが立ち上がり
懸命に生きようとする処が此の映画の魅力だろう。
特に主人公の妻(エレナ・アナヤ)が
大きな、お腹で走り、戦う姿に感動させられる。
まあ、これも直ぐハリウッドでリメイクされるに違いないだろう。
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