2022年12月3日土曜日

黒澤明の映画音楽#9
悪い奴ほどよく眠るThe Bad Sleep Well :佐藤勝
”時代劇で無いクロサワ映画に金は出さん”と
東宝が言ったかどうかは知らないが此の作品は
黒澤明が自分のプロダクションを立ち上げた初めてのもの。
政治スリラーで下敷きがデュマの”モンテクリスト伯”とも。
とにかく父親の仇を打とうと公団の総裁の娘を騙し
破滅に追い込もうとする男の復讐劇だ。
此れに佐藤勝がつけた音楽は今聴いても鋭い感覚のフリージャズ。
ようやく早坂文雄の影から離れた佐藤勝の世界が見える。

深川おじや!

浅利は味噌汁用に身と汁を分けていたのを

汁だけで解凍ご飯を煮込み柔らかくした後で

身を入れ、火を止め溶き卵、蓋をして蒸らしたら

三つ葉を散らして完成(^^)

白菜漬けに負けず糠漬けも好調。






 

2022年12月2日金曜日

 

黒澤明の映画音楽#8

隠し砦の三悪人(1958):佐藤 勝
クロサワは「生きものの記録」の後、東宝と
3本の時代劇を撮る契約をしていて
「蜘蛛巣城」「どん底」の次が此れ。
実にクロサワらしいアクション時代劇である。
英国中世の騎士道の様なお姫様を救い出すヒーロードラマ。
まさにスターウォーズの原型になったのも無理はない。
ヒーローの他にお供は千秋実に藤原鎌足のドタバタ・コンビ。
それはC-3POとR2-D2のドロイドコンビへ。
気の強いお姫様はレイア姫へと。
おっと此れはスターウォーズの話ではない隠し砦。
音楽の佐藤 勝は「七人の侍」同様、活劇に哀愁を漂わせ
早坂文雄に負けないスコアを書いた。
特に中盤に出てくる”火祭りの歌”は
恐らくクロサワ作詞だろうが佐藤のメロディが素晴らしく
映画館を出た後も耳に残った。
それと登場した二人の女優、雪姫役の上原美沙と
下女役の樋口年子は今観ても下手くそで
クロサワは台詞を極端に減らしたらしいが
他の芸達者な俳優に比べ、素人の粋を出ていない。
それでも脚本が良いので、強く印象に残った。
どちらの女性も早目に亡くなっているのが今は切ない。

シラスオムレツ定食

冷凍シラスを見つけ解凍してオムレツに。

浅利の味噌汁は身と汁を分けて柔らかく。

納豆には和布蕪。

漬物は白菜漬けの兄貴。


 

2022年12月1日木曜日

「ファイナル・プラン」(2020):監督マーク・ウィリアムズ
原題はHonest Thief=正直な泥棒”
監督のマーク・ウィリアムズは脚本と製作も手がけている。
恐らく主演のリーアム・ニーソンに企画を持ち込んだものと思われる。
果たして悪くない出来である。
リーアムは確か「56時間」シリーズを最後にアクション映画は
体力的に無理と言っていたが此れも結構ハードな役だ。
絶対捕まらなかった金庫破りが、恋をして
もう悪い事はやめようと警察に自首しようとしたら
警察の中に悪い奴がいて、彼の盗んだ大金をネコババしようと
同僚の警官を巻き込み、その上役まで殺してしまう。
その罪まで着せられた彼は、最初は逃げるが、恋人を襲われ
頭に来て、その悪い警官に反撃に出るという筋書き。
リーアム・ニーソンは190cmの長身ながら
ブレイクしたのはサム・ライミ監督の「ダークマン」
それ以降、スピルバーグ監督「シンドラーのリスト」
ニールジョーダン監督「マイケルコリンズ」
ジョージ・ルーカス監督「スターウォーズ」と
とんとん拍子に大役を掴み、今や押しも押されぬ大スター。
冒頭、やけに地味な作品だと思いきや
監督サム・ライミの「シンプル・プラン」を思わせる
物語の意外な展開は先の予想が付かなくて面白い。
主人公が夢中になる女性も歳は行ってるが魅力的で
大人の恋と言うのに説得力がある。
実はリーアムの奥さんは、あのヴァネッサ・レッドグレーブの娘。
12年前スキー場の事故で亡くなっている。
そんなリーアムの過去が此の映画にリアリティをもたらしている。

黒澤明の映画音楽#7
どん底(1957):佐藤 勝
「蜘蛛巣城」の”能”に続き、早坂文雄の影響で日本の古典芸能に
興味を持ったクロサワは次回作を貴族や武士階級ではなく
庶民の芸能”お囃子やお神楽に目を付け、佐藤勝が又その期待に応えた。
それもロシア文学ゴーリキーの戯曲”どん底”の映画化である。
帝政ロシアの貧民窟を江戸の棟割長屋に置き換えて。
”蜘蛛巣城”に続きカメラはマルチカム方式。
前回は一発勝負の現場のテイクを減らすのが目的だったが
此の作品では、今なら名優と呼ばれる演技派俳優を集め
その素晴らしい演技の絡み合いを無駄なく収める為。
その甲斐あってかスタジオ撮影は3ヶ月とクロサワ映画にしては
破格の低予算で”蜘蛛巣城”と同じ年に完成している。
それにしても今ならラップに聴こえる名優たちの
生き生きとした表情に、動きの素晴らしさ。
エピソードとして撮影の始まる前スタジオに
当時の志ん生や今輔を読んで長屋落語を聴かせたというのが
流石のクロサワ演出!




 


BS朝日の"魚が食べたい!"

やっていた牡蠣の味噌煮に

シメジや茄子を足して私なりにアレンジ。

伊東港水揚げの鰹をフライパンで炙って

茹で蛸は胡瓜と茗荷で酢の物に。

今日は暖かかったから、おウチ居酒屋は

焼酎のホッピー割り。