「西部に賭ける女」(1960)：ジョージ・キューカー監督作品

ソフィア・ローレンとアンソニー・クイン競演の西部劇

それだけでも何か普通の西部劇とは違うキャスティング。

外国女性が米国西部に来るのは芸人としてが多い。

フランスの監督ルイ・マルがブリジット・バルドーと

ジャンヌ・モローを競演させた「ビバ・マリア」(1965)もその設定というか

此方の映画をベースにしたのだろう。

彼方は革命劇に膨らましていたが・・・。

当時イタリアのトップ女優をハリウッドに迎えての監督には

イングリッド・バーグマン、オードリー・ヘップバーンと

大女優を扱い慣れた大御所ジョージ・キューカーが選ばれた。

流石のベテラン、無骨な西部男がメロメロになるソフィア・ローレンの

お色気をタップリ魅せて可成り乱暴な脚本をも

観客に納得させてしまう凄腕の演出。

フェリーニの「道」「炎の人ゴッホ」でオスカーを取った

アンソニー・クインも流石に、いつもと違う男の魅力を演じ分けて

物語の展開を面白くして居る。

酒場女、賭博師にインディアンの襲撃と西部劇の定番を抑えた

ジョージ・キューカーらしい作品だ。