「Q&A」(1990) :シドニー・ルメット監督作品

此の映画、面白かったのでDVDに焼こうとしたら

既にシドニー・ルメット作品集に録ってあった。

しかし観た記憶がない！ボケるのも良いものだ。

兎に角、極悪刑事を演じたニック・ノルティの存在感たるや

トミーリー・ジョーンズに勝るとも劣らない。

その強面の大男には並の相手では歯が立たない。

監督シドこの監督はー・ルメットは百獣の王ライオンみたいな彼に

ウサギの様な若手検察官役にティモシー・ハットンを

連れてきた。

もう最初から勝負は見えているが此のウサギちゃん

その正義感は”普通の人々”で実証済み。

汚れきったニューヨーク警察を相手に

真っ向勝負を挑むのである。

キャスティングが上手いのか彼の上司達がいかにもそれらしく

彼を利用してニューヨーク警察の悪を追い出そうと。

それは上手くいきそうになるが、社会派の此の監督

ハリウッド映画らしいハッピーエンドは付けない。

それにしてもニック・ノルティの怖さは

その演技力から来ていて、正しいはずの警察官が

自分に都合の悪い相手を次々と殺して行く様は

丸でエイリアンが口から涎を垂らすのを連想させる。

器用な彼はエディ・マーフィーと「48時間シリーズで

おとぼけ演技。

恐怖の岬のリメイク「ケープフィア」ではいつもと反対の

ロバート・デニーロの脱獄犯に復習される弁護士の役までこなす。

オスカーには２度もノミネートされているのに！

此れは私だけでも彼の出演作のDVD -BOXを作らにゃいかんな。

ポスターの３人の右側にいる俳優はアーマンデ・アサンテ。

マフィアと戦うキューバ系のヤクザ役だが中々良い味を出していて

「マンボ・キングス」等、主役も張れる演技力。

音楽は此の映画の公開当時、人気のあったルーベン・ブラデス。

サルサの場面や主題歌にニューヨークの雰囲気が良く出た。

俳優としても、その後面白い映画に出演している。