2024年4月4日木曜日

恐らく此の写真を見せても誰だか分かる人は今はそんなに居まい。
そう、若い頃の岸田今日子。
凄〜い美人とは言い難いが、個性的な顔立ちで
「砂の女」(1964)では岡田英次を虜にする正に”砂の女”を演じた。
丁度、その頃だったかTVドラマ「男嫌い」で
越路吹雪、淡路恵子と横山道代の間の4姉妹の3女役で
”かもね〜””かもよ〜”の流行語を生んだのは。
とにかく独特の節回しは”大奥”では・・・のモノマネ大流行。
正に怪優いや怪女優と言われた。
劇作家・岸田国士の娘という生い立ちから
その出演作は日本映画名作と言われる作品がずらり
そのエピソード等を書き出したらキリが無いので
今日は、この辺りで辞めるが。
何故、今、岸田今日子か?と言うのは
此のところBSフジで「TV座頭市物語」の後に再放映している
「御家人斬九郎」で主役・渡辺謙の母親役にとして登場
無役の息子に稼いで来いと葉ハッパを掛けては
やっと彼が稼いで来た、その金で料亭から御馳走を取る
食いしん坊な母親を楽しそうに演じて居る。
そして、ぐうたら息子の渡辺謙を薙刀で追いかけ回す。
彼女は松平家に名を連ねる名門の出で
なんと蘭学(オランダ語)を解読出来るインテリ。
それが意地汚く腹が減ったとしょっ中ボヤいてばかり。
彼女の下男には懐かしい”隠密剣士”の牧冬吉。
ネッ観たくなるでしょ!
時代考証が西岡善信だから、やたらセットが凝っていて
脚本も、これまで金子成人、野上龍雄、安倍敏郎と面白い。
監督は座頭市と同じ田中徳三、井上昭、池広一夫の大映組に
蔵原惟繕、舛田利雄、舛田利雄、原田直人と劇場用並み。

樹木希林や市原悦子と個性的な女優が居なくなって寂しい。

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