2024年3月6日水曜日

Bob Dylan - Things Have Changed
此の曲は映画主題歌。
その映画は「ワンダーボーイズ」
監督のカーティス・ハンソンは私の贔屓で脚本家でもある。
オスカーを総なめにした「L.A.コンヒデンシャル」に続き
撮ったのが此れ。
書けなくなった小説家を主人公に此の映画が公開された当時の
アメリカの社会状況を何とも変わった語り口で描いている。
調べたら彼はキャロル・バラードのデビュー作
「ネバークライ・ウルフ」の脚本も書いていた。
小説で言えば"ライ麦畑でつかまえて"のサリンジャー風な
展開からすれば奇想天外なジョン・アーヴィング風な
兎に角、主演のマイケル・ダグラスは大学の文学部で
教鞭をとっている小説家。
生徒に小説の書き方を教えている。
彼の処女作作は評判が良いもの、次回作が中々纏まらない。
彼はその大学の学長の女房と不倫をしていて
自分の女房はそれを知ったか知らずか家を出て行ってしまう。
たまたま学長のパーティーに自分の生徒を連れて出たら
学長の飼っている犬に足を噛まれ、離さないので
連れて行った生徒が拳銃で殺してしまう・・・と
書くとサスペンス映画のようだが、それが大麻やドラッグ絡みだから
へらへらと間の抜けたコメディタッチ。
生徒を演じたのが後に"スパイダーマン"になったトビー・マクガイア。
あっ、そうそう不倫相手を演じたのは、
オスカー女優演技賞の常連で
コーエン兄弟の兄のジョエルの女房のフランシス・マクドーマンド。
登場人物が皆ひと癖も、ふた癖も有るのでかた時も目が離せない。
音楽もBGMはジョン・レノンをはじめニール・ヤングと
団塊世代なら聴き続けたミュージシャン達の曲が贅沢にずらり。
そのラストが此のボブ・ディランという訳。
此のヴィデオ・クリップは監督のカーティス・ハンソン自身が
作っているからディランは映画には登場しないが、作品との馴染みはバッチリ。
未だ死んではいないが晩年のディランをコレだけノセて撮ったのは素晴らしい。
そしてディランの此の歌が、
その年のアカデミー主題歌賞を取ったのも此のヴィデオのお陰だろう。

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