「カウボーイ」(1058) : デルマー・デイヴィス監督作品
彼は「折れた矢」「襲われた幌馬車」「決断の3時10分」と
西部劇の名作を作り続けてきた名監督。
その作品は”キネマ通り”でもこれ迄何度も取り上げている。
そして此れは題名通り”カウボーイ”とは?の決定版。
先ずは製作された当時人気のあったのソール・バスの
タイトル・デザインがモダンで、ワクワクさせられる。
(確か新宿・京王デパートの鳩のデザインも彼だった筈)
話は、そのカウボーイに憧れる若者(ジャック。レモン)が
フロント・マネージャーをしているホテルに
牛の群れをメキシコからテキサスへ運んで来た
牧場主(グレン・フォード)一行が到着。
若者はその牧場主に”カウボーイ”になりたいと売り込む。
しかし余りにも唐突なので牧場主は断る。
しかし博打で牧場主が全財産をスったのに乗じて
若者は自分の親父が残した財産を貸すから
パートナーに!と強引な取引。
牧場主は已む無く、その申し出を受け入れる。
そしてテキサスから今度はメキシコへ、
何千頭もの牛の群れの移動(キャトルドライブ)に
若者は未経験なのに参加する。
当時、まだビリー・ワイルダー喜劇俳優では無かった
若いジャック・レモンの真面目な演技が
父親の様なグレン・フォードの”カウボーイ”としての
教育で、成長して行く様は
日本映画・黒澤明の「赤ひげ」を彷彿とさせる。
とにかく道中、カウボーイ仲間との確執や、
毒蛇で仲間が死んだり、先住民インディアンとの攻防と
西部劇の魅力の全て盛り込んだ展開は
流石の監督デルマー・デイヴィス、ジョン・フォードに
勝るとも劣らない巨匠だ。
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