作曲家アレックス・ノース特集その6
「荒馬と女」(1961)
”米国サブカルチャー史”的に言えば
此の映画は、どう解説すれば良いだろう?
先ず脚本のアーサー・ミラーは戦前戦後を跨いで
米国演劇界に彗星の如くデビューした劇作家。
当時その妻だったマリリン・モンローが主演
撮影直後、過労で亡くなったのがクラーク・ゲーブル
追う様にモンゴメリー・クリフトも亡くなり
モンローも薬物過剰で直ぐ様亡くなったという
正にアメリカのアイコン達が揃って消えたという曰く付き。
更に加えれば、此の撮影現場を一部始終を記録撮影していた
女性カメラマンのインゲ・モラスがモンローと死に別れた
アーサー・ミラーと結婚している・・・という
楽屋落ちは、それくらいにして
此の作品はネバダ州の砂漠地帯リノが舞台。
落ちぶれた老カウボーイが、その地域の野生馬を捕まえて
ドッグフードを作る残酷な仕事に集まった男女たちの物語。
カウボーイの時代はとっくに終わり、
中産階級家庭のペットフードの需要が高まった
米国の経済成長の歪みがテーマというと
更に”米国サブカルチャー史”的になる。
先に同じ原作者アーサー・ミラーの映画「セールスマンの死」の
音楽でブレイクしたアレックス・ノースは、やはり”米国カルチャー史”に
ぴったり寄り添っていた作曲家というべきだろう。
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