「ブラック・アンド・ブルー」(2019):デオン・テイラー監督
キャストもクルーもアフリカ系アメリカ人による
徹底したブラック・ムービーである。
主役はアフリカ系イギリス人のナオミ・ハリス
脱色する前のマイケル・ジャクソン似で新作 007に
ダニエル・クレイグと対等に渡り合うマニーペニー役女優。
アクションの切れが良く、此の映画でもアフガン戦争帰りの
元軍人の婦人警官を格好良く演じる。
警官として配置されたのは彼女の生まれ故郷のスラム街。
そこに住む人達は警官を憎むことはあっても絶対協力はしない。
ある日、彼女は同僚の刑事が麻薬の売人を殺すのを目撃してしまう。
その刑事は彼女の防弾チョッキに内蔵されたカメラに
録画された殺人現場のデータを奪おうと彼女を殺しにかかる。
撃たれて逃げる彼女を匿うものは此のスラムには居ない。
それどころか殺されたのは麻薬のボスの甥で、同僚刑事達は
殺したのは彼女だと嘘をつき、彼女はギャングと警官双方から
追われる身となった。
スーパーの店員が幼い頃の知り合いで、それを頼りに
逃げ込むが、当然彼もトラブルに巻き込まれるのは嫌だと断るが
追ってきた白人警官達の横暴に腹を立て、彼女を匿う。
此のスーパーの店員役がデブで人相も悪く、どう見ても
頼りにならない信用出来ないところが此の映画のミソ。
そう彼こそが、此の映画を製作したタイリース・ギブソン。
その太々しい面構えは、とても良い奴とは思えない。
しかし、それよりもっと人相の悪いのが白人警官達。
此れが狡賢くて、先手先手で主人公のナオミハリスを追い詰める。
これは絶対助からないなと言う大ピンチ
まあ、後は観てのお楽しみと言う事で
丁寧に張られた伏線やテンポの良い編集は、
知らない名前の監督だが、才能を感じるから、
いずれ人気が出てくるだろう。
それにしてもナオミ・ハリスのマイケルに似ている事!
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