2022年11月20日日曜日

エドワード・G・ロビンソン(1893~1973)

監督リチャード・ブルックスが「プロフェッショナルズ」で

ジャック・パランスに言わせた革命論が面白かったので

ジョン・ヒューストンの作品だが、リチャード・ブルックスが

脚本を書いた「キー・ラーゴ」(1948)DVD

昨夜はボギー・コレクションから引っ張り出して。

多分観たのは約40年以上も前だから

後期高齢者の記憶では殆ど初見に等しい(笑)

それで驚いたのは此の俳優エドワード・G・ロビンソンの巧さ

悪役として此の悪役列伝に取り上げて居なかったのは不思議。

映画の中で監督ジョン・ヒューストンは主役のボギー事

ハンフリー・ボガードよりマフィアのボス役

ロビンソンにファーカスを合わせ

彼の暴力に翻弄される人間の弱さを見事に描いている。

その台詞は当に30年後コッポラの「地獄の黙示録」で

マーロン・ブランドのカーツ大佐が呟いた狂気と同じ。

脚本を書いたリチャード・ブルックス、やはりただ者ではない。

おっと、此れは俳優エドワード・G・ロビンソンの話だ。

彼もリチャード・ブルックスと同じユダヤ人、ルーマニア系だが

子供の頃、両親とともにアメリカへ移住している。

下積みは長かった様だが、その個性的な風貌は悪役向きで

「犯罪王リコ」等ギャング映画のボスとして欠かせない存在に。

ハリウッドの”赤狩り”に共産主義者のレッテルを貼られ

干されていた時期もあった様だ。

スティーブ・マックイーンのギャンブラー映画「シンシナティ・キッド」の

敵役も良かったが。

此の作品「キー・ラーゴ」には、その人間としての弱さ

怖さを観る者は感じられる。

それは彼の人を見る鋭い洞察力から来ているものと思われる。

兎に角、彼の演技は高く評価されながら生涯一度も

オスカーを手にする事は無かったが彼の死の二ヶ月後に

45回アカデミー賞で、協会は彼に名誉賞を贈った。

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