「オクラホマキッド」(1939) : 監督ロイド・ベーコン

太平洋戦争前の西部劇でモノクロ映画だ。

此のポスターを見る限り何方も人相は良いとは言えないが

ハンフリー・ボガードが主役でジェーム・キャグニーは

敵役に見える・・・というのはキャグニーといえば

ギャング映画で人気が出た俳優だから。

その彼は、そのイメージを払拭しようと

ミュージカルや此の様な西部劇にも挑戦していた。

子役上がりのように背も小さく、人相は悪役にしか見えない。

だから”オクラホマキッド”という無法者の話か？とみせて

実は、もっと悪いのはハンフリー・ボガードで

開拓時代の街を乗っ取り、悪事の限りを尽くす極悪人

それに父や兄を殺されて仇を討つ話の展開を捻ったキャスティング。

監督ロイド・ベーコンはチャップリンの喜劇映画に

出演していた俳優で、その後、監督になった変わり種。

無駄のない編集はチャップリンから学んだのだろうか？

とにかく、悪役が強いほど映画は面白いの定説通り

此の映画で本当に憎たらしい役を見事に演じた

ハンフリー・ボガードは、２年後「マルタの鷹」で

押しも押されぬスター”ボギー”に成るのだ。