「クーデター」(2015)
此の映画の元題名は、ご覧のポスター通り”脱出不可能”
東南アジアの某国に水の供給管理リルクルートして男と
その妻に娘2人の家族4人がその地のクーデターに出会う話である。
それも只のクーデターどころか、その国に着いた途端、
彼は反政府勢力の目標にされているという相当ヤバイ状況である。
訳の判らぬまま、とにかく西洋系の白人がホテルの内外で
バンバン打ち殺され屋上に避難するも救助されると思ったヘリからも
銃撃されと、もう無茶苦茶。
仕方なく、隣のビルの屋上へ妻をジャンプさせ
主人公は娘二人を放り投げると言う荒技。
此の役をウェス・アンダーソン映画やウディアレン映画で
とぼけた芝居を見せるオーエン・ウィルソンが演じる。
まあジャッキー・チェンとアクション映画もやってるけどね。
その後も反政府勢力の彼らへの執拗な追跡は夜まで続き、
もうアウトか?と言う時に、空港で出会った謎の男が助けてくれる。
此の男を、先代007ジェームス・ボンド役のピアーズ・ブロスナンが演じ
実は、此のクーデターは自分が仕掛けたものだから
あなたがた家族は救ってあげると脱出ルートまで案内する。
まあ英国のM.I-6は、米国のC.I.Aと同じで”マッチポンプ”
開発途上国に火をつけポンプ、つまり水を売って消して儲ける
此のパターンはアフリカでも南米やアジアでもやって来た事。
ピアーズは相変わらずボンドのつもりでスマートに決めているから
良い役なのか悪い役なのか観る方は、ややこしい。
果たして此の家族4人は他の国へ脱出できるのか?
そして、此の映画のサスペンスの盛り上げ方が
出来の悪い娘が勝手にホテルのプールへ泳ぎに行っちゃったり
ビルから飛び移るのに父親の足を引っ張ったりと
身内の抵抗なので何とも後味が悪い。
それでも、どうやらカンボジアのクーデターと思わせて
実はタイで撮影しているから、どちらの政府からも抗議される位
やたら残虐な反政府勢力の描き方が心臓に悪い。
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