「草原の野獣」(1958):フィル・カールソン監督
どうにも想像のつかない邦題だが一応西部劇である。
監督もディーン・マーチンで007もどきの
”サイレンサー”シリーズなんかやっている人である。
それでも西部劇は好きなので観てみた。
物語は、そろそろ西部開拓も終わりの頃で
原題の”ガンマンの道”も時代遅れ町中で拳銃所持は御法度。
それでも銃で全てが解決すると教育する
昔気質の牧場主の父親とその息子二人のカウボーイの話。
兄は、その父親から勝気な所を受け継ぎ負けず嫌い。
弟は、そんな兄を反面教師として優しい性格になる。
此の父と兄弟の確執がドラマを盛り上げる。
此の父親と息子二人の構図は聖書のカインとアベル
エリア・カザン監督の名作「エデンの東」を連想させる。
父親役のヴァン・ヘフリンは、あの「シェーン」にも出演していて
早いうちにオスカー助演男優賞を取った演技派。
次々に人を殺し野獣と化した兄を、それでも庇う親心がいじらしい。
此れに先住民インディアンとの混血の兄妹が絡み
カウボーイの兄は、その混血の兄と馬追いを競い殺してしまい
弟は、その妹に恋をしてしまうという展開。
まあ大スターの出て居ないB級西部劇という割には
脚本が、しっかりして居てクライマックスまで
ぐいぐい盛り上げる。
此の当時から米国の拳銃所持はトラブルの元だったんだな。
0 件のコメント:
コメントを投稿