「ロング・ウェイ・ノース」(2015)監督レミ・シャイエ
フランスとデンマークの合作長編アニメーション映画
監督レミ・シャイエは日本のアニメ「AKIRA」を観て
アニメーション映画作家を目指したとインタビューに答えている。
兎に角その豊かな色彩表現は、当に動く絵画。
フランス印象派の色使いの影響が見られるが映画の舞台
北極点の風景はロシアの画家ニコラス・レーリッヒが
描いたヒマラヤの光と影そのもののように思える。
物語は余り豊かではないロシアの貴族の娘サーシャが
憧れていた探検家の叔父を探しに
自ら彼が消えた北極点に向かうもの。
14歳の少女にとって、それは冒険というより無謀なものだが
港で出会った船乗り兄弟と共に、彼女の持ち前の勇気と努力で
氷に阻まれる航海途中の様々な難関を克服し
何とか叔父を姿を見つけるが、その時は・・・
ピクサーのC.G.アニメとも違うフレンチ・アニメの
独特な人物キャラクターはシンプルだが表情が豊かで
初めから終わりまで見惚れてしまい
デビューの遅れた此の監督の下積みの実績を感じる。
それにフルオーケストラの叙情的な音楽に、胸を打たれた。
米国西部を舞台にした新作「カラミティ」を早く見たいものだ。
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