フォートブロックの決闘(1959)
西部劇ファンの私でも此の作品は見逃していた。
ピュッツァー受賞作家のA・B・ガスリージュニア原作を
リチャード・フライシャー監督が映画化した。
此の監督、黒澤明がハリウッドに招かれ「トラ・トラ・トラ」を
撮る際に共同監督に名指しされ
世界のクロサワは二流と一緒には撮れんと
降りた経緯のある監督だ。
私もそんな訳で期待しなかった作品だが
ところがどうして、主役のドン・マレイは地味だが
脇役に芝居の上手い役者を揃えて
結構見応えのある作品となっている。
まず敵役にリチャード・イーガン。コイツが実に
憎たらしく悪いやつで、主人公を邪魔をする。
そうそう此の主人公がカウボーイだが、真面目なやつで
いずれ牧場を持つ夢を実現しようと頑張る。
いづれは上院議員となって大統領になる事を夢見る。
ネッ、この辺りが普通の西部劇と違うでしょ?
主人公が世話になった娼婦を助けるために
敵役リチャード・イーガンとの決闘
確かに場所はフォートブロックには違いないが
決闘と言っても男同士の殴り合い。
それでもインディアンとの馬のレースに彼らの襲撃と
サスペンスを盛り込み、西部劇としては充分満足の出来。
クロサワさん、意外に彼と組んだら面白い
「トラ・トラ・トラ」が出来たかもよ。
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