二人の銀座:和泉雅子&山内賢
懐かしの歌謡曲シリーズ風になってきたが
此れはご存知ベンチャーズの作曲に、あの永六輔が歌詞を付けている。
映画俳優が歌い、それを歌謡映画にするのが当時流行った。
しかし私にはTVドラマ「七人の刑事」に使われたのが印象深い。
そのシリーズ中の”二人の銀座”という同名のタイトルの作品で
確か脚本は佐々木守、演出は今野勉。
寺田農扮する茨城の漁師の若者が、家出した恋人(吉田日出子)を
東京まで探しに来るという設定。
当時の日本は高度経済成長の真っ只中
地方から都会へと人口が移動しつつあった。
若い彼女は、東京が好き、帰るのは嫌!と彼を突き放す。
それで自暴自棄になった男は銀座の和光前で刃物を持って無差別殺人。
おそらく此れが映画に最初に描かれた無差別殺人だろう。
そのラストの場面に流れたのが此の♪待ち合わせて歩く銀座〜
なんとも皮肉で強烈なラストシーン。
当時、武蔵野美術大学の映画研究会に所属していた私は
一人で赤坂のTBSまで、その作品(16mmフィルム)を借りに行き
大学の講堂で上映した。
映像と衝突する音楽の効果、その面白さを
この「七人の刑事」シリーズは、この後も何度か使っていたが
この作品ほど効いたものは、その後無かった。
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