2021年7月4日日曜日

「鬼平犯科帳スペシャル 高萩の捨五郎」(2010)
”鬼平”は全シリーズ一廻り観たので最近は観ていないが
此の再放送は多分観ていない筈と思ったらやはり観てなかった。
先ず10年前には長門裕之、津川雅彦兄弟が此の頃は未だ生きていた。
兄の長門はややボケ気味だが弟の津川は気持ち悪いくらい元気で
遠野なぎこ相手に凄まじい濡れ場を演じている。
その遠野だが、私は彼女の少女時代、えなりかずきと
姉弟役で某CMで何年かレギュラーで使っていたので
彼女が最初、茶屋の女として色気プンプンで
画面に登場しても気が付かなかった。
歌麿の浮世絵女は当時のグラビア・アイドルだったという。
だから遠野も津川に小判を胸に差し込まれると
躊躇いもなく奥座敷で帯を解く。
ありゃー私が、中学生の此の娘が廊下で憧れの彼氏に
ラブレターを渡す場面の恥じらいを教えるのに苦労したのは
何だったんだ!と思うくらい大胆に床上手の津川に悶えてた。
それは兎も角、此の特番は池波正太郎の鬼平から
脚本・金子成人が二つのエピソードを合わせたオリジナル。
向田邦子ドラマでも人情の機微を丁寧に構成する彼らしく
盗人が、押し入る家を下調べする”なめ役”の 高萩の捨五郎が
鬼平に命を救われ、改心して配下になる過程が丁寧に書かれている。
それを演じた塩見三省は映画「アウトレイジ」で
監督の北野武すら怖い〜と言わせた悪役面
善人面には無理があったが、それが又リアルでラストのオチが効いた。
そう言えば小房の粂八役の蟹江敬三も今は居ない。
あの映画の神様・マキノ雅弘は
映画は1スジ(脚本)2ヌケ(映像)3ヤクシャ(キャスティング)と。
2の映像は監督・齋藤光正は興味が無いらしく
彼のよく手掛けた”大江戸捜査網”と変わりが無いが
1スジの脚本と3ヤクシャ津川雅彦、塩見三省
あっ火野正平も出て居た!で此の作品は面白くなった。
DVDに落としておこう。










 

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