彼の作品に”男と女”のタイトルが付いたのは何本あるだろうか?
日本の配給会社が勝手につけているのか、それとも
彼自体がそのタイトルに拘っているのか私の知る限り5本有る。
その中でも好きなのは此の1本。
元の題名は”Un autre homme, une autre chance =別の男、別のチャンス”
ストーリーは、ほぼ「男と女」と同じ
子持ち寡(やもめ)の男女が子を鎹(かすがい)にして結びつく
ただ、此れはそれを西部劇にしている。
ナポレオン時代にフランスから米国西部に移住した写真家の話
それも飛び切りスケールが大きく、冒頭のパリのセットは
見事に作り込み、ワンカットの手持ちカメラの長回しに
今でもド肝を抜かれるし、人と馬と馬車のレースのスペクタクルには
圧倒される・・・と書き出すと長くなるから省略するが
此の映画の魅力は主役の男女ジェームス・カーンと
ヒロインのジュヌビエーブ・ビジョルド。
ジェームスは「ゴッドファーザー」の短気な次男役とは全然違う優しい獣医さん。
そしてジュヌビエーブは、パリで写真家の夫に一目惚れ、
ひたすら彼に付いてゆく健気な女性。彼女は英語も得意という設定。
此の役はカナダ生まれで英仏バイリンガルの
彼女以外に考えられ無いほどのハマり役。
いやルルーシュは彼女に”当て書き”したのかもしれ無い。
とにかく物語は波乱万丈、主人公二人に悲劇が襲い
お互いに寡になるまでが前半。
此れを写真家という設定に監督ルルーシュが撮影に凝って
遮光を上手に生かした映像で見せる魅せる・・・と
話は又長くなるから何処かでDVDでも借りて観てください。
ところでジュヌビエーブ・ビジョルドという女優
実は凄い人で、地元フランスの監督はルルーシュより先に
アラン・レネ、ルイ・マル
ギリシャのマイケル、カコヤヌス、カナダのクローネンバーグ
アメリカではデ・パルマにアラン・ルドルフからイーストウッドと
所謂”カルト映画”と呼ばれる異色作に軒並み出演しているのだ。
私は何とかBlue-rayDVDで全部集めようと、
先に入れ物のパッケージ用のラベルを作ったのが此れ。
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