2020年12月16日水曜日

you can get it if you really want:Jimmy Cliff

こんな真冬にレゲエ?と言われそうだが

私が此の映画を観たのは場所は真冬のマンハッタン

歳は20代半ば、今から50年も前の話だ。

L.A.のロケを終わって帰りの切符に余裕があったので

一人でN.Y.へ飛んだ。

新聞を見たら日本でも良く噂になっていた此の映画

The Harder They Comeが上映されている。

居てもたまらず劇場へ夜一人で出かけた。

考えれば可成りダウンタウンは治安の悪い時代、度胸があったというか。

果たして始まる前、隣の席あたりから香ばしい匂いが立ち込め

そして冒頭に此のレゲエのリズム。

まだ日本ではレガエ、レギイと呼び方が決まっていなかった。

映画として躍動する映像に音楽のマッチングは

身体の血が逆流するほど興奮した。

その筈、監督ペリー・ヘンゼルは英国でCMを多く手がけて

その音楽と映像の相乗効果をよく知り尽くしていたのだ。

物語はジミー・クリフ演じる主人公が、ジャマイカの貧民窟から

レゲエを武器に歌手として這い上がろうして

挫折するまでが一気に展開される。

それは、我が生涯で初めて出会った最高の音楽となり。

帰り道、マンハッタンに積もった雪を踏みしめながら

You Can Get It If You Really Wantと歌いながら・・・。




 

0 件のコメント:

コメントを投稿