2020年12月27日日曜日

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名探偵ポアロ「チョコレートの箱」
此のシリーズの中でも、とりわけ人気の高いのが此の作品。
ポアロの捜査にいつも協力してというより
彼のおかげで、いつも事件を解決してきたジャップ警部が
ベルギーで表彰されるのにポアロが付き添いで来たという設定。
ポアロは探偵になる前ベルギーの警察官だった過去があるが
その過去と現代(1913年)をドラマは行き来する。
その、古いブリュッセルの街並みや建物、そして登場人物たちの
時代考証衣装が珍しく、目を楽しませてくれる。
でもポアロのスタイルは細め、額にまだ髪の有るのは
少し無理があるが、歩き方など演技は若々しく
ポアロが依頼人の美しい女性に恋をする話に無理はない。
その物語だが、依頼人ベルジニーが従姉の夫の死を不審に思い
ポアロに直々捜査を依頼してきたのだ。
ポアロは上司から此の事件は解決済みだから動くなと
釘を刺され、仕方なく仕事を休んで探偵として調べ始める。
つまり此のエピソードは名探偵ポアロの誕生秘話という訳だ。
事件はアガサ・クリスティだから複雑に展開し
私は多分2回は既に此の作品観てるはずだが犯人を忘れて
最後まで物語に引き込まれる羽目になる。
そして、やっとポアロは事件を突き止めたにもかかわらず
犯人は余命幾ばくもなく、私が死ぬまで内密にと言われ
ポアロは未解決事件として警官を辞職する。
そして何度観ても心を打たれるのは、ポアロが依頼人の
ベルジーニに恋をして懸命に犯人探しに
奔走したにもかかわらず、彼女とは結ばれず、
ラストに現れたベルギー時代の親友が二人の子供に彼の名を付け、
ベルジニーが、その母親として登場する場面。
”君は幸運な男だと思ってました”というポアロの台詞の表情。
ポアロが今のシリーズに彼女に貰った花瓶のピン・ブローチを
何時も付けている理由は、それだったのかとマニアは納得するのだ。










 

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