「ガンファイター」(1961) :監督ロバート・アルドリッチ
同じ年に作られた「ウエストサイド物語」の影に隠れ
日本では地味な公開だったが
此の監督は「ベラクルス」「北国の帝王」で定評のある
男同士の確執を描くのを得意とするアルドリッチ。
さすがに見応えのある西部劇であった。
舞台は「ベラクルス」と同じメキシコ。
ロック・ハドソン演じる保安官の追跡を逃れる殺人犯に
先日、亡くなったばかりのカーク・ダグラス。
実は此の映画、カーク・ダグラスが製作指揮で「スパルタカス」と同じ脚本はダルトン・トランボ(ハリウッドの赤狩りで刑務所入り)でキューブリックの様にアルドリッチを起用したらしい。
でも現場で二人は衝突し揉めた様だが
それでもカウボーイ映画らしく牛の群れの暴走など
スペクタクル場面の演出は流石、此の次回作が「ソドムとゴモラ」だけの事はある。
とにかく敵対する二人の男が後に後家になる女牧場主(ドロシー・マローンが色っぽい)にカウボーイとして雇われ国境までは逮捕しないとの約束で牛を移動させる。
その女牧場主には娘(キャロル・リンレイが可憐)が居て
此の四人の縺れ具合もダルトン・トランボらしい捻り方。
やはり同じ年に作られたクロサワの「用心棒」や
後にセルジオ・レオーネが模倣したと思える男対男の決闘場面。
もうこれでもか!の盛り沢山、大人のウエスタン映画なのである。
0 件のコメント:
コメントを投稿