2019年7月7日日曜日

 不思議な夢(新・座頭市主題歌 )歌・石原裕次郎
BSフジで毎朝、再放送している此のシリーズの
オープニングタイトルに流れるのは
勝新が晩年に盟友となった裕次郎に歌わせたもの。
およそ時代劇の主題歌には、ふさわしく無いが
座頭市の心を表現して、とても良い。
作詞はなかにし礼、作曲は村井邦彦。
大映が倒産前、勝新と雷蔵で
いわゆる”カツライス”を看板にしていたのは事実だが
その当人2人も、作品の全てに拘り脚本、撮影
そして音楽にも新しい人材を探しては映画に使った。
此のシリーズでは草月流の御曹司というか
勅使河原宏を監督に据え
座頭市の目が見えるという、とんでもない
回もあったが、それが破天荒で滅法面白い。
どちらにしても市川崑作品に出演して監督術を学び
あの新藤兼人にまで脚本を頼み
宮川一夫からカメラの様式美と奔放さを学んだ彼は
更に上を目指して黒澤明の「影武者」に挑んだが
二人の天才は衝突してしまった。
クロサワが勝新に”アテ書き”した「影武者」は仲代達矢の
勝新の”モノマネ”に終わったのが、残念でならない。
どちらにしても勝新太郎は当時の日本映画で
稀有の存在であったのが、自分のプロダクションで
どうやったら新しく面白い作品が出来るか?
絶えず試行錯誤していた此のシリーズを観ると分かる。




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