2019年6月26日水曜日

 「ダブルボーダー」(1987)
原題は” extreme prejudice =極端な偏見”という意味。
TSUTAYAの発掘良品には入っていないが
玄人受けのするウォルター・ヒル監督作品
噂通りの面白さであった。
だいたい彼は脚本家としてサム・ペキンパーの「ゲッタウェイ」
ジョン・ヒューストンの「マッキントッシュの男」を書いている。
しかも此の原案は、あのジョン・ミリアスだ。
凝ったシナリオに物語はどう展開するのか?先が読めない。
邦題の「ダブルボーダー」通り、国境を挟んで
メキシコ側の麻薬王と米国テキサス・レンジャーの戦い。
しかし二人は、かつて青春時代を共にした幼馴染。
まるで東映任侠ヤクザ映画の様な”男の世界”だ。
主役のテキサス・レンジャーを演じているのはニック・ノルティ。
彼は監督ウォルター・ヒルでは
「48時間」シリーズが、「48時間2」が出来る程ヒットした。
先日の「リベンジ・チェイス」では可なり老けていたが
此の頃は男ざかり、テンガロンハットの格好よさは
高倉健、鶴田浩二にもヒケはとらない。
相手役はパワーズ・ブース、彼も2枚目で
白いスーツが良く似合うが悪の親玉。
此の二人が、かつて愛した一人のメキシコ女を奪い合う。
それだけの話なら詰まらないが
映画の導入から、本筋とは関係ない
元軍人たちが”大佐”と呼ぶ男に国境に集められ
銀行強盗計画、それはやがてメキシコ側の麻薬王を
撲滅するための作戦という事になっているが・・・。
此の大佐と呼ばれる男を演じているのが
マイケル・アイアンサイドというカナダ出身の俳優。
彼も悪役しか出来無いんじゃないかというくらい強い顔。
クローネンバーグの「スキャナーズ」のポスターになったくらい。
此の大佐がニック・ノルティに近づき
麻薬王との接触を試み、そして最後は
国境を越えての「ワイルド・バンチ」並みの銃撃戦となる。
どうです、観たくなったでしょう(笑)










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