ジュルジュ・ドルリュー作曲集 その8
軽蔑(1963)
ジャン=リュック・ゴダールがイタリアのディノ・ラウンティス
プロデュースで小説家A・モラヴィアの小説を映画化したものである。
B.B.ことブリジット・バルドー扮する脚本家(M・ピッコリ)の妻が
夫よりハリウッドのプロデユーサー(J・パランス)に傾いてゆく様を
ゴダールにしては解り易くスタイリッシュに描いた。
私にとって興味深いのはトリフォーとゴダールのライバル意識。
同じ年、同じ不倫をテーマにゴダールが取り上げ
しかも自分だけのものと思っていた作曲家ドルリューが
似た様なバロック風音楽を付けたことに
トリフォーはドルリューを”軽蔑”いや”嫉妬”したか
此の後、8年間も使わなかった事だ。
それでもドルリューは、あくまでもドルリュー調
美しく哀調を帯びたメロディーに、此の作品には荘厳ささえ感じられる。
しかし、プロデユーサー・ラウンティスは此の音楽にOKを出さず
軽快なジャズに差し替えられたとか・・・。
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