2017年10月25日水曜日

スターリングラード大進撃ヒトラーの蒼き野望 (2015)
まず此のタイトルを付けた日本の配給会社を告発したい!
おそらく中身を全然観ないで、単なるソ連とドイツの
”戦争もの”とイイ加減に付けたに違いない。
そしてポスターを担当したデザイナーは
映画のスチールは使ってもDVDは観ていまい。
タイトルのスターリングラードもヒットラーも
全然内容には関係ない、二人の兵士の友情を描いた物語。
私には反戦映画「誓いの休暇」を思い出させた。

ある真面目な若者が戦地に駆り出され
攻撃体制の再編を、伝令として命じられるも
既に現地はドイツ軍に包囲されていて
部隊は壊滅し、かろうじて生き残った彼に
参謀本部は、その責任を全部なすりつけ
伝令不履行として死刑を宣告する。
独房に入れられた彼に、付いた護衛が
アジア系のロシア人、おそらくモンゴル人。
これが主役に輪をかけて、やたらクソ真面目。
何があっても彼を参謀本部まで送り届けろ!
の命令を、愚直に守り抜く。
主人公は逃げようとすれば、何時でも逃げられる
敵味方入り混じる戦場で、二人の奇妙な道中が始まり
その間に戦友の様な感情が生まれる。
途中、巻き込まれた戦闘で味方の部隊を二人で救ったりする。
そして彼は本部に届けられるが、彼に死刑が執行される直前
モンゴル人は彼との武功を本部に申し立て、彼を救い出す。
しかし、そこに爆撃機が・・・。
とにかく主役コンビのキャラクターがとても良い。
戦場では、馬鹿にしか見えない二人も
平和な時代なら、優しい若者として幸せな人生が送れた筈。
それの無念さが観るものの胸を打つ。
現在のロシア映画のレベルの高さを感じさせる
見事な映像と音楽。
そして二人で武功を立てた時、新聞記者に撮られた
此の写真で映画が終わるラストの余韻が憎いほど巧い!
それにしても
腹が立つのは、此のタイトルの酷さと宣伝の仕方
ちゃんとしたタイトルにポスターが付けば
もっと多くの人に此の名作が観てもらえたはずなのに。
コチラに予告編







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