ヘイトフル・エイト (2015)
タランティーノが「ジャンゴ繋がれざる者」に続いて撮った西部劇
というより設定は西部劇の時代だが中身は密室スリラー劇というべきか?
それも初めから終わりまで西部劇には珍しい極寒の地ワイオミングの山中。
まずサミュエル・ジャクソン演じる賞金稼ぎが
これまた凶悪犯の女をとらえた賞金稼ぎを乗せた駅馬車に乗ってくる。
2人の賞金稼ぎはいがみ合いながらも意外に仲が良い。
駅馬車の中継地”ミニーの紳士服店”まで辿り着く。
しかし、そこで待っていた男5人は、とんでもない連中だった。
ここから少しネタバレ
タランティーノは思わせぶりに南北戦争後の
白人と黒人の諍いで話を進めるが、
まず、コーヒーに毒を盛られて駅馬車に乗っていた
賞金稼ぎは殺され、一体誰が犯人かとサミュエル・ジャクソンは
名探偵ポアロよろしく全員を壁に並べて犯人探し、でも結局
彼らは全員、凶悪犯の女を取り返すために来た仲間。
どんどん撃ち殺されて、サミュエルと自称保安官候補の若い男と
凶悪犯の女の3人だけになってしまう。
ここでタランティーノは得意の時間を遡る手法で
それまでに起こった”ミニーの紳士服店”の出来事を説明する。
物語のテンポを早くするために、端折った部分を
継ぎ足すことで、謎解きをさらに面白くするのは
”パルプフィクション”と同じだが面白い。
面白いといえば、タランチーノは
「デス・プルーフinグラインドハウス」でスプラッター映画の味を
覚えてしまい、いつになく血まみれの場面が多く
まるで”土佐の絵金”の様な場面が続き
観るものは気持ち悪いというより笑ってしまう。
平気で女をボコボコに殴る、白人の男が黒人のナニをしゃぶると
まさに”タランティーノ趣味満載”。
最後どうなるかは本当のネタバレになるから書かないが
此の手の世界が好きの人にはたまらない映画だ。
何せ3時間近く、白い雪に真っ赤な血のオンパレードだからネ。
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