SONG TO SOUL 永遠の1曲「やさしく歌って」
オープニングに上の寂しげな風景が出て来る
此の番組の設(しつら)えが好きだ。
此の回はロバータ・フラックの”Killing me softly”
インスタント・コーヒーのCMで嫌というほど聴いた曲だが
此の曲のエピソードに泣けてしまった。
話はロリ・パーマンという名の当時は若かった女性シンガーが
L.A.のトラバドールというライブ・ハウスで
此れも無名だったドン・マクリーンの歌を聴き、感動し
その印象をナプキンにメモして
プロの作詞家ノーマン・キャンベルに渡し
作曲はチャールズ・フォックに依頼した。
それでレコーディングしたのが、此の曲のオリジナル。
しかし、それはそれほどヒットに成らなかったものの
国内線の飛行機内のBGMとして採用された。
それを、たまたま聴いたロバータ・フラックが
気に入り、レコーディングしたと言う訳。
彼女はクリント・イーストウッドの映画「恐怖のメロディ」
の1シーンで使われた”愛は面影の中に”が、全米1位、
そしてグラミー賞の最優秀レコードを得ていた。
その翌年という勢いもあったろうが瞬く間に此の曲は大ヒット。
2年連続でグラミーの最優秀レコード
そして最優秀楽曲賞、最優秀女性ヴォーカル賞と3部門に輝いた。
オリジナルを歌っていたロリ・バーマンは当時
ロバータの此の曲が自分の運転するカー・ラジオから流れて来たのを
ハイウェイで聴き、ショックで車を路肩に止め
ハンドルに身を埋めたと言う。
それを今、明るく語る彼女は意外にサバサバとしていて
観ていて、コチラも救われたが、負けず嫌いの私には
ロリ・パーマンの”想い”が痛いほど伝わって来た。
人は生きて行く過程に、勝ち負けは必ずある。
勝つ人が居るなら、負ける人も当然居る
その負けた悔しさを、どう乗り越えて行くのか?
その負けた悔しさを糧として
次のチャンスに勝てた人は救われるだろう。
次のチャンスに勝てた人は救われるだろう。
しかし、負けたままで終わってしまった人は
自分にどう”落とし前”を付けて生きて行くのだろう?
此の番組では、それ以上ロリ・パーマンには触れず
ロバータ・フラックが、ピアニスト兼アレンジャーとして
如何に才能の有るミュージシャンか
という構成で終始していた。
という構成で終始していた。
確かにロバータ・フラックは素晴らしい。
音楽一家に生まれ、高いレベルでクラシックを勉強して
ポスト・モータウン・サウンドとして時代に受け入れられた。
音楽一家に生まれ、高いレベルでクラシックを勉強して
ポスト・モータウン・サウンドとして時代に受け入れられた。
私も彼女のレコードや CDを沢山持って居て
ダニー・ハザウェイとのデュエットなど特に良く
ダニー・ハザウェイとのデュエットなど特に良く
いつも聴いている大好きな歌手の1人だ。
しかし、それでも此の歌の"his"を"her"に置き換えると
Singing my life with her song
Killing me softly with her song
”私の人生を彼女の言葉で歌って
私を彼女の歌で、やさしく殺して”
と繰り返される此の歌は
と繰り返される此の歌は
ロリ・パーマンの、それからの気持ちを考えると
生きることの切なさを、しみじみと感じてしまう。
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