2016年10月26日水曜日

アレック・ギネス(1914~2000)
上の写真は「マダムと泥棒」のインチキ教授役
かなり表情を造り込んでアニメのキャラクターの様だ。
それでも彼を語るとき、まずは「戦場にかける橋」の
アカデミー主演賞俳優と紹介されるだろう。
 そしてサーの称号を持つ英国きっての名優。
数々の映画の演技を高く買われ
米国アカデミー協会から名誉賞も得ている。
しかし『アラビアのロレンス」のファイサル王子役は
完璧なアラビア人メイクで彼と気付かれなかったかも。
「スター・ウォーズ」シリーズのオビ=ワン・ケノービは
当人が嫌がって表には出たがらないので
結局、マニアの間にしか彼は知られていない。
まずは「戦場に・・・」の監督デヴィッド・リーンの
「大いなる遺産」でデビュー
続いて同じ監督次回作『オリバー・ツイスト」では主演。
その後、アレキサンダー・マッケンドリック監督の
「白衣の男」に主演、それが「マダムと泥棒」に繋がる。
此の監督アレキサンダー・マッケンドリックは1912年生まれ
漫画家から脚本家そして英国情報局のドキュメンタリーを
撮っていたという変わり種。
恐らく此のユニークなポスターも彼の描いたものだろう。
とにかく昨日もBSでやっていた作品「マダムと泥棒」を
私は、もう何度も観ているのだが、観る度に
アレック・ギネスの演技の新しい壷を発見しては笑い転げている。
しかし彼はコメディアンでは無い。
70mm大作「ローマ帝国の滅亡」の皇帝役や
「ドクトルジバゴ」「さらばベルリンの灯」の
怖い軍人役の存在感。
そして『スター・ウォーズ」のオビワン役には知性と貫禄
笑いの要素は微塵も観られない。
しかし「名探偵登場」での盲目の、おとぼけ執事役は
久しぶりに笑わせられた。
まったく彼の引き出しの多さ変化ぶりはカメレオン並みなのだ。

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