外国俳優編

トム・ウイルキンソン（1948~）

彼は英国の俳優、ブレイクしたのは

鉄工所を解雇された労働者たちが資金集めに

ストリップをする映画「フルモンティ」

此れでアカデミー助演男優賞を得たが

彼は元々、英国王立演劇学校で学び、

シェークスピア劇の舞台俳優だった。

受賞以来、ハリウッド映画の売れっ子となり

「恋に落ちたシェークスピア」「楽園をください」

「パトリオット」と話題作に出演

『バットマン・ビギンズ」「ミッショション・インポッシブル」

「ワルキューレ」「グリーンホーネット」に

「ローン・レンジャー」と娯楽作でも

悪の黒幕的大物役を貫禄で演じ

ウディ・アレンやウェス・アンダーソンと新旧の

鬼才監督に呼ばれ、彼等の作品の要と成っている。

私のブログ”キネマ通り”で

「デュプリシティ〜スパイはスパイに嘘をつく〜」

で主人公たちが、まんまと罠に嵌められる狡賢い

コングロマリットのCEOを老獪に演じた。

今日、また彼を取り上げたのは「ロックン・ローラ」という

マドンナの元旦那で今「シャーロックホームズ」という

派手な娯楽作をヒットさせているガイ・リッチーの作品で

ほとんど出ずっぱりの主演をしているからだ。

主演と言っても、とんでもない”悪”で

ロンドンの裏社会を握っているギャングだが

とにかく周りの出演者が、その圧倒される程の存在感。

此の役の為に体重を増やし前髪を剃ってハゲ頭で役作り

此んなタイプの俳優は今、「羊たちの沈黙」の

レスター博士ことアンソニー・ホプキンスぐらいしか居ないだろう。

どちらも、出て来ただけで作品に厚みが出る。

日本で云えば、先代の中村鴈治郎、山形勲、山茶花究など

彼の様な役者が、もう日本に居ないのが、とても残念。

英国は早々と彼の功績を讃えサーの称号を与えている。