2016年2月15日月曜日

Vリーグ・ファイナル6  2016. 2.14
東レvsNEC
試合結果 3:1
今年のVリーグを制するのは、
現在2位だが、東レかも知れない。
不安定だった迫田さおりの調子が良く
此の試合、蝶の様に跳んでバック・アタックを決めていた。
木村沙織は解説の大林素子に”円熟して来た”と云わせるほど
余裕を持ってプレイして、流石と思わせる巧さが光った。
ロンドン・オリンピック以来、目標を失って
調子の出なかった彼女もリオを目の前に
ヤル気を出して来たようだ。
セッターを中道瞳から受け継いだ田代佳奈美は
木村や迫田との相性も良く
何より彼女には高さ(身長173cm)が有る。
此の試合でもブロックにツー・アタックが決まっていた。
この日、面白かったのはミドルの大野果歩

相手のNECには双子の姉・大野果奈が居て

二人は顔もスタイルも同じだから
向かい合わせるとネットが鏡の様に成るという状態。
彼女たちはミドルとして能力も高く
真鍋・全日本はトリック・プレイとして
二人を活かせないものか?

処で、そのNECは去年は優勝したが
今年も上位には居るが
此のクライマックスに来てチームのバランスが崩れ
ルーキーの古賀紗理奈を上手に使えていない。
キャプテンの島村春世、副主将の近江あかり等
調子は悪く無いのだから作戦に問題有りか?

第二試合の
久光製薬vsトヨタ車体
試合結果0:3
今年こそ優勝奪還を狙う久光が、まさかのストレート負け。
ファイナル6に入ってから勝ちのない久光の監督・中田久美は
なんとセッターの古藤千鶴をスタメンから外すという思い切った作戦。

セッターは勝負の要、セッター出身の中田らしいと言えば
そうだが、チームの士気を高める為、捨て身の勝負に出た。
しかし、それは見事に裏目に出てリーグの中で最下位の
トヨタ車体にあっけなく負けてしまった。
それは最下位ではあるが身長198cmのアデルバイジャン出身の
ポリーナ・ラヒモワを止める事が出来なかったからである。

しかし此の事実は、全日本の主力メンバー

長岡望悠、石井優希、新鍋理沙と多くの選手抱える久光の問題ではなく
リオ・オリンピックの最終予選を前にした
全日本女子バレーの問題でもあるのだ。
此処で何度も云っているが今、世界の女子バレーは
2mの選手が主流。
平均身長175cmぐらいの全日本は、その20cmの差を
どうして埋めるか?が課題。
此の課題を、全く全日本は解決出来ていない。
トヨタ車体のポリーナ・ラヒモワ以上の
高さと力を持ったアメリカやソビエトにヨーロッパ
そして中国相手に、どう戦えば良いのだ。

オリンピックの最終予選は日本で行われ
強いチームは既に出場権を取っているから
かろうじて日本はリオのオリンピックには行けるだろうが
ロンドンの様な奇跡は、まず起こらないだろう。
先に東レの試合で出した木村沙織は
トルコで引退を決意したにも関わらず
真鍋監督に説得され、リオのオリンピックまで
既にアスリートとして己の限界を知りつつ
まさに”円熟味”で戦い続け
”リオで燃え尽きる!”と公言している。

彼女を欠いた全日本の未来”東京オリンピック”は暗い。

頑張れ全日本女子バレー!

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