2016年2月23日火曜日


第5集・若者たちの反乱が世界に連鎖した。
上の画面はコンサートに熱狂する観客の様に見えるが
此のドキュメンタリーのタイトルバックだ。
20世紀にTVが登場し世界各地で起こっている事を
TVを通じてリアルタイムの映像で体験出来るのを象徴している。

新たに発掘された、ニュース映像を再構成した此の5集。
世界中の若者たちが同時に雛が飛び立つかの様に
絶対的な体制に対し反旗をひるがえしたのだ。
当時のドゴール大統領をして
”誰かが、後で操っている、でなければ世界中同時に
此んな反乱が起こる訳は無い!”と云わしめたフランスの五月革命。
米国ではベトナム反戦ワシントン・デモ行進。
(「風に吹かれて」を歌うディランが若々しい)
チェコではソ連からの独立を歌い戦車に立ち向かう
若者たちの”プラハの春”。
米国支配からのキューバ革命に立ち上がった
若きチェ・ゲバラの勇姿に、ボリビアで処刑された死体。
その間にはアポロ11号の月面着陸の映像
アポロの飛行士が云ったと言う
”そこから観た蒼く白い地球に国境は見えない”の
言葉が胸に響く。
東西冷戦時代、ベルリンに建てられた高い壁は
様々な悲劇を生んだが、その壁の前で故デビッド・ボウイが
歌った”ヒーロー”の歌詞
”忘れないよ、あの壁の前で銃弾が
二人の頭の上をかすめて行ったこと・・・。
コンサートで主に壁の向こう側に向けられたスピーカーに
聴き入る東ベルリンの若者の無念さや幾ばかり。
つくづく、ボウイの凄さに改めて気付く。
爆買いで日本に来ている中国人は
もう忘れたのだろうか?あの天安門事件を。
戦車に踏みつぶされた学生は文化革命の紅衛兵の子供達
此の番組は中国でも放映したらしいが
検閲が入り、何度も画面が真っ暗に成ったとか?
真っ暗な画面に何が映っていたのかを
想像しながら観ている中国人は今、何を思うのだろう。

つくづく、まともな歴史観で構成された此のドキュメンタリーが
検閲無しで、何とか国営放送で観られる
日本というの国の良識が、保たれることを願うばかり。

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