新・映像の世紀・第2集
グレート・ファミリー新たな支配者
第2集の此の作品は
前回の毒ガスまで産んだ悲惨な第一次世界大戦後
米国に生まれた巨大資本の台頭を追っている。
石油から軍事産業と”目から鱗”の事実が
次々と記録映像として編集された此のドキュメンタリーは
ロックフェラー、モルガン、フォードなど巨大ファミリーの実態は
映画「ジャイアンツ」や「タッカー」等に描かれた
フィクションよりも、遥かにリアリティがあり
先の大戦も、実は彼等が金儲けの為に仕組んだ
戦争だったのではないか?とすら思えて来る。
そう云えば「刑事フォイル」では友達の特許を盗んだ
悪徳米国資本家が戦時中にイギリスを訪れ、
米国の軍艦を回す契約に来ていたエピソードだったな。
そして彼等は、其の後の世界恐慌まで自らの資本を
増やすのに利用していた事実にも驚く。
人の不幸に目を瞑り自分の私服を肥やしたモーガンは
100歳近くで病床につき、見舞いに来た盟友ロックフェラーに
「次は天国で会おう!」と云ったら
ロックフェラーは「・・・行けるならな!」と答えたと言う。
彼等は自らを知っていたのである。
彼ら資本家の殆どがロシアから追われたユダヤ人で
更に移民イタリア人を労働者として使い
あの夢の都ハリウッドさえ
ニューヨークで利権を取り損ねた彼等が
西海岸に築いた金儲けの為の産業であったと云う事だ。
だからプロパガンダとして「十戒」「「ベン・ハー」等の
”聖書もの”でユダヤ人の優秀性をアピールして居た訳だ。
続いて観たのが、放映時、見逃していた
再放送デジタル・リマスター版・第6集「独立の旗の下に」
此方も、新作と変わらぬ面白さ。
アジアの植民地インド、インドネシア、ベトナム
そして日本が支配していた朝鮮。満州、中国
総て支配されていた側の目線で描き
それらは私が生まれ、生きていた時代でもあるので
知らなかった事が恥ずかしい位の事実の重みを感じる。
特に共産主義が生まれ、民族の独立という名のもとに
それまでの大国主義との対決が産まれた構図は
世界の社会構造の基本だった事を改めて知らされる。
それにしても登場した子供達の
戦火に晒され、殺され、負傷し、怯え、泣き叫ぶ姿は
観るのも辛い。
此れからが、そんな時代にならない様にしなければ。
悲惨な歴史は学習、反省し、繰り返さない様に
する事こそ意味が有るのだ。
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