グランド・ブタペスト・ホテル
映画好きの私でも地方に居ると
今一番贔屓にしているウェス・アンダーソン監督の
新作の劇場公開を知らず、だいぶ遅れて
伊東のレンタルDVDで見つけ、胸の高まる想いで観た。
先に「ライフ・オブ・アクアテック」そして
立体アニメ「ファンタスティック Mr.FOX」と
彼の作品は所謂マニアック。
例えるにテリー・ギリガム作品もしくは
ティム・バートン作品の初期の頃とでも云うべきか?
とにかく奇想天外なストーリィーが、彼独特な
”間”の抜けたテンポで進められる。
それはスペクタクルなものとは違うタイプの興奮
そして観ていると自然に口元が緩んで来るのだ。
此の映画は題名通り”グランド・ブタペスト・ホテル”の
そのコンシェルジェのミスター・ムスタファが如何にして現在
その役に収まったかを作家(ジュド・ロウ)に話す処から始まる。
元のコンシェルジェのグスタフ(レイフ・ファインズ)は
大金持ちのマダム -D(ティルダ・ウェストン)と
一夜を共にし、大いに気に入られる。
しかし、その後、彼女は誰かに毒殺され、
残された遺言にはグスタフに
彼女の所有していた名画「リンゴを持つ少年」を譲ると。
処が彼女の息子ドミトリ(エイドリアン・ブロディ)は
グスタフに母殺しの汚名を着せ、
殺し屋(ウィレム・デフォー)を雇い、その名画を奪おうとする。
そうはさせじとグスタフは
新入りのベルボーイ(トニー・レヴォロリ)を連れ
ヨーロッパ中を逃げ回る・・・と言うのが大筋。
上記の様にキャスティングだけでも
サイレント喜劇映画の様なギャグを生み
スラプスティック・コメディの面白さを出している。
元々アニメーションの得意な監督だけに
映像は何処までが実写で何処までがイラスト合成か判らない
映像作りは”飛び出す絵本”の様な楽しさに満ちている。
他にも作り込んだメイキャップで、それと気付くのに
時間がかかるが、ビル・マーレー、ハーヴェイ・カイテル、
エドワード・ノートン、オーソン・ウィルソンと
芸達者が絡み
そして大活躍のベルボーイが出世して
ミスター・ムスタファ(F・マリー・エイブラハム)に
成ったというオチで終わる。
まあ、役者の名前だけだと解らないと思うので、此れも
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