2015年2月25日水曜日

今時の悪役10人-その3~5
 六平直政 (1954~)
六平という珍しい名字は”むさか”と読み、
秋田は由利本庄の出である。
武蔵野美術大学彫刻科卒業後、
東京乾電池、状況劇場、新宿梁山泊と
アングラ劇団で役者兼美術として経験を積む。
その個性的な風貌は早くから映画やTVに
悪役として引っ張りだこで
ヤクザか刑事もしくは三枚目で活躍していた。
私は三田佳子の夫役で昔、
彼をオーディションをした事が有り
面白いとは思ったが、流石に此の顔は
CMには向かないと落としてしまった。
今はバラエティ等に出て、
その屈託の無いキャラクターを見せているが
怪談物で怖さと人間の弱さの両方を
表現出来る貴重な役者だ。

塩見三省 (1948~)
古くは岸田今日子、今は橋爪功の演劇集団・円に所属している。
舞台俳優らしい確かな演技は定評が有った。
「鬼平スペシャル・高萩の捨五郎」では
盗賊の繋ぎながら”急ぎ働き”を嫌う律儀な男を演じ
それが人情ドラマの核と成っていたが
北野武監督「アウトレイジ・ビヨンド」のヤクザ若頭役で
極悪非道の怖さは映画の中でも際立っており
彼の俳優イメージまで変えてしまった。
さて彼は此れから、どちらの道を歩むのか興味深い。

渡辺哲(1950~)
ご覧の通りの怖い顔に何処か出会っていると思うが
彼は体格も良く柔道も出来る。
それが何故かシェークスピア劇の劇団に入り俳優の道を。
しかし、その風貌を買われ、TVの時代劇、刑事物と
悪役から犯人そして刑事と様々な役をこなす。
最近では「雲霧仁左衛門・盗人の恋」で按摩の富の市を
好演していた。

人相の悪さは逆に心の優しい役を表現するのに有利
上記の3人の得意とする処、
だから彼等は役がカブっている部分も有るが
さて同じラインから抜け出るのは果たして誰か?

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