伊丹十三の世界
早くから国際俳優、そしてイラストも上手な
エッセイストの”伊丹一三”として
活躍していた彼だが
妻で女優の宮本信子の父の葬儀を題材に”伊丹十三”として
脚本を書き、俳優時代に培った演出術を素に
映画「お葬式」を撮ったのは
”伊丹万作”という日本映画黎明期の有名な監督の父を持つ
彼とすれば当然の成り行きだった。
その作品が日本映画の新しい風として高く評価され
その後もユニークな題材を選んではシナリオを書き
初期の市川崑作品にも似たモダンな演出で
作った映画は低予算ながら悉くヒットし
彼の監督としての人生は順風漫歩だったはずだった。
その彼が何故、自殺を?
未だに、その謎は解明されていない。
それでも彼の残した作品集からは、それまでの日本映画には無かった
洒落たリズムやセンスが窺える。
とにかく逝くには、何とも早過ぎた人だ。
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