バンク・ジョブ (2008)
此の映画は公開当時見逃していた。
主演のジェイソン・ステイサムは以前、此のサイトで
「アドレナリン」で紹介したが、その容姿は
「ダイ・ハード」のブルース・ウィルス並みで
パッとしないが、一度事が起これば、そのタフさ加減は
ブルースに勝るとも劣らない・・・いや
狂気はコチラが勝っている。
此の映画、実話と副題が付いているが
嘘だろうと思える位、奇想天外。
(此処からネタバレ)
いや、映画としてはよく有る、地下にトンネルを堀り
貸金庫から強奪する銀行強盗物語の1つだ。
でも普通のそれはプロフェッショナルが作戦を練り
まんまと大金を盗み出すというものだが
此れは素人の友達同士が、あまり緻密な計画も
立てないまま実行し、幾度も失敗しそうに成りながら
運良く強奪に成功すると云う処が面白い。
モデルあがりの女がジャマイカから麻薬を持ち帰り
ロンドン空港で逮捕される。
司法取引でMI-06(まあ007の様なもの)から
銀行強盗を強制させられる。
その銀行の貸金金庫には英国王室のスキャンダル写真が
入っているのだ。
(此れは”シャーロック・ホームズ”の「ボヘミヤの醜聞」と同じ)
その写真を撮ったのは英国の裏社会の麻薬王の黒人。
英国は彼の此のネタで強請られているのだ。
此れをMI-06は奪い返したいワケだ。
それで脅された元モデルは幼なじみの中古自動車
ジェイソンに銀行強盗を持ちかける。
借金で困っていた彼は話に乗り、仲間を誘い行動を起こす。
運良く偶然が重なり計画は巧く行き
貸金庫から金銀財宝を奪うが、その中には
先の王室スキャンダル写真だけでなく
更にロンドン売春組織のボスが悪徳刑事に
渡した賄賂の帳面まで入っていたから大変。
Mi-06、悪徳刑事、麻薬王、売春王そして
計画を無線で傍受した正規の警察と
5つの敵に追われた彼等の運命は?
と話は可成り、ややこしいが脚本が良いのと
編集が巧いので展開はスムーズ。
実行犯達に、それぞれ家族も恋人もいる
素人の計画と云う実話ネタに説得力が有るのも上手だ。
それでも”R指定”にならないのか?と思う程
暴力シーンの描き方はイギリス映画らしいドギツさで
ハリウッドと、ヒト味違う感覚。
結局、Mi-06にハメられた筈の主人公ジェイソンが
追いつめられたあげく、逆襲に出て
ラストはハッピー・エンドというオチにカタルシスが有る。
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