2014年1月30日木曜日

モンスター・イン・パリ(2011)
「ニキータ」のリック・ベッソンがプロデュースの3Dアニメ作品
監督は米国のビボ・バージェロン(「シャーク・テイル」)だが
流石にベッソンだからフランスのエスプリがたっぷり感じられる。
(此処からネタバレ注意)
主役は自称発明家と映写技師のコンビ
その二人が荷物を届けにいった科学者の研究所で
実験中の新薬をノミにかけてしまった処
そのノミが2mに巨大化し、パリの街へ飛び出していってしまう。
そのコンビにはキャバレー歌手の女の子の友達が居て
たまたま、その女の子の家に逃げたノミが現れる。
最初は怖がった女の子も、ノミが心優しく歌が上手なのを知り
仲良くなる・・・というワケだが
何と言ってもノミだから昆虫の顔をしていて気持ち悪い。
それで上の写真の様な帽子と”オペラ座の怪人”の様な仮面を
付けさせて一緒にステージにまで出すと踊りだす。
此の女の子の声をバネッサ・パラディがやっていて
フランス語の歌が、なかなか楽しい。
コンビの発明家を故ジョン・レノンの息子
ショーン・レノンがやっている。
(子供の頃は良く出ていたけれど今はどんな顔をしているのかな?)
此れに野心家でマッチョな長官が登場。
ノミを殺して人気を取り、選挙に立候補しようとノミを追いかける。
ノミの優しさを女の子に知らされた発明家と映写技師のコンビは
長官からノミを守ろうとして
追いつ追われつのアクション映画となる。
当時のパリはセーヌ河が氾濫して水浸し
モンマルトルの丘以外は湖の様。
発明家の車が007ばりに様々な仕掛けがしてあり
そのカー・チェイスは飽きさせない。
遂には飛行船まで登場して空までの追いかけっことなり
結局、エッフェル塔の上での決闘となり、長官を倒し
最後は発明家と女の子は結ばれ、ハンピーエンドで終わる。
だいたい巨大化して立って歩くノミを主人公にしてしまう
フランス人のセンスには飽きれてしまうが
アメリカと違うカリカチュアの具合が
ベルエポック時代のパリの風景も含めて、とても新鮮。
何処かに”オペラ座の怪人”のイメージも有ったのだろうが
醜い風貌に優しい心の悲劇は”ノートルダムのせむし男”以来
フランスのお家芸とも云える。
しかし「レミーのおいしいレストラン」もそうだったが
ネズミの作る料理は、どんなに美味しくても
食べる気にならないし、ノミとも競演したくない。
その違和感こそが異文化というものでもあり
興味をそそられる処だろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿